1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10874003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 敬之 京都大学, 大学院理学研究科, 教授 (40108973)
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Keywords | L函数の微分 / 多重ガンマ函数 / 総実代数体 |
Research Abstract |
前年度からの研究で,CM型アーベル多様体の周期を多重ガンマ函数の等分値で表す公式を発見していたが,今年度はこの公式に現れる総実代数体の2種類の不変量の研究を行った.私のAmerican Journalの論文でV(c),W(c)と書いた量である.W(c)はイデアル類cのpartial zeta函数で書け,V(c)は単数の対数の代数的数を係数とする一次結合であると予想していたがこの予想を解決した. この問題は代数体の単数群を適当なユークリッド空間に作用させたときの基本領域を,開単体錘の和として,できるだけ簡単な表示を求めることと関係がある.新谷氏がこのような形の基本領域の存在を証明しその後Thomas-Vasquezが三次の総実体の時に簡明な表示を得た.私は一般の総実代数体にこれらの結果を拡張することに成功した.証明はがなり複雑である. CM型アーベル多様体の周期を多重ガンマ函数の等分値で表す公式についても幾つかの興味深い実例を追加した.例えば基礎の体が有理数体上ガロワでない3次体の場合などである. さらにL函数の高次微分の研究に入り,若干の興味深い現象を発見したが,この研究は現在進行中でありどの程度うまくいくかはまだわからない.
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Research Products
(2 results)