1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10874003
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 敬之 京都大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40108973)
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Keywords | 周期 / 多重ガンマ函数 / 志村の周期記号 / モティーフ |
Research Abstract |
以前の研究で多重ガンマ函数を用いて周期記号gkを定義した.これがCM型アーベル多様体の周期を起源に持つ志村の周期記号pkと一致するであろうというのが主予定であった. 今年度は周期記号gkの定義の過程で現れた総実代数体の類不変量を詳しく調べた.無限素点の全てで分岐するような類指標についてこの類不変量の和をとると周期になる.しかし無限素点での分岐を制限した類指標についての和を考えるとこれは代数体の単数の対数で表せる.このことを基礎の体が実2次体のときに証明した.一般の総実体のときにはまだはっきりしない点もあるが、この結果によってStark-Shintani予想と私の予想の関係が一段と明確になった.両者を統一する形に予想を定式化することも可能になった. 関連した研究として,幾つかのmotiveにテンソル積などの代数的演算を行ったときDeligneの周期がもとのmotiveの周期によってどう表されるかを研究した.一般にmotiveにはDeligneの周期の他に,有限個の隠れた周期が存在し,motiveに代数的演算を施して得られるmotiveの周期は全てこの隠れた周期によって表すことができることを証明した.
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Research Products
(1 results)