1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10874006
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
綿谷 安男 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (00175077)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱地 敏弘 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (20037253)
松井 卓 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (50199733)
幸崎 秀樹 九州大学, 大学院・数理学研究科, 教授 (20186612)
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Keywords | 有限幾何 / 量子化 / 部分因子環 / 中間因子環 / ラテン方陣 / 連続幾何 / 束 / 射影 |
Research Abstract |
この研究では組合せ論的な有限幾何の量子化を作用素環を使って行うことを試みた。Compact Housdorff spaceの量子化がC^*-環であり、群の量子化が量子群であり、測度空間の量子化はvon Neumann環あることは、すでに確立している。そこで、未だ誰も手をつけていない有限幾何の量子化の手始めとして本研究では有限幾何の典型的な例として有限体上の射影幾何をとりあげ、その量子化の可能性を探求してきた。古典的な射影幾何はもちろん公理論的な取り扱いがなされている。その量子化を定式化するのに、von Neumannの連続幾何に注目した。これはII_1型の因子環のなかの射影子のなす束をモデルとしている。部分因子環はその中のJones射影子に対応している。CAR環を考えればわかるように部分空間を量子化すると部分環になる。部分環を取るという量子化の忘却関手が Jones射影子考えることになっていたのだ。これを着眼点として、本研究では中間部分因子環のなす束を射影全体の作る束の量子化とみなし、これを射影空間の量子化みなすという萌芽的なアイデアを研究してきた。 しかし研究を実行してみると、中間部分因子環の全体を調べるというのは非常な困難があることがわかった。とにかくおおざっぱな評価をすこしずつ精密化して中間部分因子環の個数を部分因子環のJones指数の函数として表すことはできた。しかし、それはまだ荒すぎて、とても結果といえるものではないが、この方向の第一歩といえよう。この評価のために作用素環の単位球のε球により被覆の個数の具体的な評価の重要性が浮かびあがった。その精密化も次の課題としてしだいにはっきりしてきたのは、成果といってよいだろう。 どのような束が中間部分因子環のなす束として実現されるかという問題は、難しすぎて、残念ながらほとんど進展はなかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Kajiwara and Y.Watatani: "Jones index theory by Hilbet C^*- bimodules and K-theory"Trans.Amen.Math.Soc.. (to appear).
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[Publications] Y.Ueda and Y.Watatani: "A relation between certain in terpolated Cemtz algebras and interpolated free group factors"Proc.Amer.Math.Soc.. (to appear).
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[Publications] F.Hiai and H.Kosaki: "Comparison of variaus means of operators"J.Funct.Anal.. 163. 300-323 (1999)
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[Publications] F.Hiai and H.kosaki: "Means for matrices and comparison of their norms"Indiana Univ.Math.J.. 48. 899-936 (1999)
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[Publications] T.Hamachi: "Canovical subrelations of ergodic equivalence relation subrelations"J.Operatn Theory. 43. 3-43 (2000)
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[Publications] T.Hamachi and C.Silra: "On nonsingalor Chacon Trans for mations"Illiois.J.Math.. (to appear).