1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10874063
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安藤 雅孝 京都大学, 防災研究所, 教授 (80027292)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西上 欽也 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00189276)
柳谷 俊 京都大学, 防災研究所, 助教授 (00259128)
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Keywords | 兵庫県南部地震 / 野島断層 / 断層の固着 / S波スプリッティング / 時間変化 / フラクチャ / クラック密度 / 応力場 |
Research Abstract |
本年度は、S波スプリッティングの時間変化から野島断層破砕帯の固着を検出する事に成功した。本研究では、本震時の断層運動で断層破砕帯内に形成されたフラクチャの閉塞を断層の固着と定義する。本年度は、野島断層破砕帯内の同じ観測点で、Tadokoro et al.[1999]の解析期間(Period II とする)の前後において同様の解析を行った。まず、大学合同地震観測班による兵庫県南部地震余震観測の波形を用いて、1995年2月(本震から1ヵ月;Period I とする)において、同様の解析を行った。Period IIでの解析結果と比較すると、両期間でフラクチャの配列方向を示す早いS波の方向には有意な変化がなかったが、クラック密度がPeriod I とPeriod IIの間で約40%減少したことが明らかになった。これは、一部のフラクチャが完全に閉塞した(断層の固着が進行した)ことを意味している。次に、1997年10月〜1998年9月(本震から33〜45ヵ月;Period III とする)の間に独自に観測点を設置し、地震観測を行った。解析の結果、野島断層直上の観測点では、速いS波の振動方向がほぼ東西に変化していることが明らかになった。この方向は広域の最大水平圧縮圧力方向に平行であり、広域応力場によるクラックの存在を示唆している。つまり、PeriodI およびIIで見られた本震によるフラクチャは完全に閉塞したことを意味しており、断層の固着が完了した証拠である。したがって、本震から33ヵ月後には、野島断層はすでにinterseismic stage にあったといえる。固着の完了までに要した時間は本震後33ヵ月(約2年半)以内であり、野島断層の活動の再来周期が約2000年であることを考慮すると、驚異的な速さである。
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[Publications] Tadokoro K. et al.: "S wave splitting in the aftershock region of the 1995 Hyogo-ken Nanbu Earthquake"J. Geophys. Res. 104. 981-992 (1999)
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[Publications] Tadokoro K. et al.: "Monitoring of fault healing at the North Anatolian fault"Abstract of Joint Japan-Poland symposium on mining and experimental seismology Kyoto, Japan. 25-30 (1999)
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[Publications] 田所敬一,安藤雅孝: "短期間で完了した野島断層の固着"日本地震学会秋季大会講演予稿集. 40 (1999)
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[Publications] 田所敬一他: "北アナトリア断層での固着過程のモニタリング"日本地震学会秋季大会講演予稿集. 132 (1999)