1999 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン/シリコン酸化膜系ダブルバリア構造を用いた共鳴トンネル分光法の研究
Project/Area Number |
10875007
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森田 瑞穂 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50157905)
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Keywords | 半導体デバイス / 半導体プロセス / シリコン / シリコン酸化膜 / 共鳴トンネル |
Research Abstract |
共鳴トンネル分光デバイス構造を設計するために、開発したシミュレーションプログラムを用いて、従来より高精度でシミュレーション解析を行い、シリコン/シリコン酸化膜系ダブルバリア構造の電流-電圧特性の温度依存性を明らかにし、シリコン/シリコン酸化膜系ダブルバリア構造においては、室温では電流-電圧特性に負性抵抗特性が現れないことを見いだしている。そして、伝導体材料として、シリコンやアルミニウムを用いたシングルバリア構造のシミュレーション解析を行い、伝導体材料の種類によるトンネル電流の変化量を明らかにしている。また、超高純度酸素ガス濃度、水分濃度および酸化温度プロファイルを精密制御して、高信頼性の極めて薄い均一な厚さのシリコン酸化膜を形成する超清浄精密制御熱酸化プロセス技術を開発している。そして、ダブルバリア構造のデバイス特性を解析するため、超清浄精密制御熱酸化プロセス技術を用いて極めて薄いシリコン酸化膜を有するMOSダイオードを試作し、ダイオードの電流-電圧特性解析から、従来より高信頼性の極めて薄い酸化膜が形成され、酸化膜とシリコンとの界面は高い安定性を有することを明らかにしている。さらに、共鳴トンネル分光デバイスを設計するうえで重要な物理パラメータであるシリコン-シリコン酸化膜界面のエネルギ障壁高さを内部光電子分光法により測定し、試作したMOSダイオードのエネルギ障壁高さのシリコン酸化膜厚さ依存性を明らかにして、極めて薄いシリコン酸化膜を有するMOSダイオードのエネルギ障壁高さを初めて決定している。
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[Publications] T.Ushiki,M.-C.Yu.,K.Kawai,T.Shinohara,K.Ino,M.Morita,T.Ohmi: "GATE OXIDE RELIABILITY CONCERNS IN GATE-METAL SPUTTERING DEPOSITION PROCESS: AN EFFECT OF LOW-ENERGY LARGE MASS ION BOMBARDMENT"MICROELECTRONICS RELIABILITY. 39・3. 327-332 (1999)
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[Publications] K.Nshimura,S.Urabe,M.Morita: "Oxidation Control of Si(100) Surface in Heating-up Process"Precision Science and Technology for Perfect Surfaces. 421-425 (1999)