1998 Fiscal Year Annual Research Report
金属/誘電体薄膜界面の表面プラズモン共鳴現象の感性化学センサへの応用
Project/Area Number |
10875018
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
南戸 秀仁 金沢工業大学, 工学部, 教授 (30133466)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
草野 英二 金沢工業大学, 工学部, 助教授 (00278095)
金原 粲 金沢工業大学, 工学部, 教授 (90010719)
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Keywords | 表面プラズモン共鳴 / 化学センサ / 感性センサ / プラズマ技術 / 薄膜 |
Research Abstract |
本年度は、まず、金属膜/有機薄膜を形成した表面プラズモン共鳴化学センサを作製し、各種「におい」や「味」物質にたいする応答特性を測定するとともに、表面プラズモン共鳴化学センサの基礎的な特性の評価を行った。その結果、以下の成果が得られた。 (1) 金膜上に、メタクリル酸メチル、ポリエステル樹脂あるいはプロピレンブテン薄膜をそれぞれ形成した表面プラズモン共鳴化学センサを製作し、アンモニア、酢酸エチル、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレンおよびプロピオン酸などの悪臭ガスに対するセンサの応答特性を評価した結果、それぞれのセンサが、各種ガスに対して、異なる応答と感度を示すことが分かった。この、結果をコンピューターで解析することで、悪臭ガスの認識ができそうであることを明らかにできた。 (2) 日本酒製造段階の最終工程である「醪」の状態の酒の熟成日数のことなる資料に対する表面プラズモン共鳴化学センサの応答を測定した結果、熟成の違いによる「醪」の比重や酸度の違いに対応してセンサが応答することを見いだした。この結果は、日本酒製造工程における「社氏」の感性にかわる客観的な「醪」の状態の認識センサとして本センサが応用できることを示すものである。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Nanto et al.: "A Novel Chemical Sensor Utilizing Surface Plasmon Resonance" Technical Digest of The 7th IMCS. 598-600 (1998)
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[Publications] 羽原正秋,南戸秀仁ほか: "日本酒の製造工程管理用表面プラズモン共鳴化学センサ" 日本味と匂学会誌. 5・3. 291-294 (1998)
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[Publications] H.Nanto et al.: "A Novel Chemical Sensor Utilizing Surface Plasmon Resonance for Toeic Gases" Japanese Sensor Newsletter. 12. 45-50 (1998)