1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875023
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
城野 政弘 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (20029094)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
植松 美彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80273580)
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Keywords | 疲労強度 / 疲労き裂進展 / マイクロマテリアル / 微小き裂 / 高精度計測システム / AMF / 微視的観察 / その場観察 |
Research Abstract |
一方向性ケイ素鋼板を用いて低進展速度域における疲労き進展試験を行い,き裂先端のすべり変形を超高分解能の原子間力顕微鏡よって観察した.一方向性ケイ素鋼板では,ほぼ単結晶材料のき裂進展挙動が観察できると考えられる.また,比較的き裂進展速度の遅い領域では,モード I とモード II の混合モード下のき裂進展となるため,き裂の進展のみでなく屈曲や分岐の機構についても考察することができる.その結果,低進展速度域ではき裂進展駆動力が小さいさめに,き裂先端に上下対称に存在する2つの優先すべり系を同時に作動することができず,どちらか一方が集中的に作動するために,き裂が混合モードで進展することが判明した.さらに,すべり変形が一方に集中することでひずみ硬化が生じ,その方向へのすべり変形が生じにくくなってき裂が屈曲することが明らかになった.一方,原子間力顕微鏡下で,微小材料の疲労き裂発生および初期進展挙動が連続的に観察できる試験装置を開発した.同装置では駆動装置として圧電セラミックスを用いることにより小型化に成功し,原子間力顕微鏡の観察ステージ上で,小型試験片による曲げ疲労試験が可能になっている.ここでは、すべり線の観察が比較的容易なα黄銅を用いて疲労試験を行い,疲労き裂が微小な切欠き底より発生する様相と,その後の初期進展挙動をAFMで追跡した.その結果,切欠き底でのすべり線がき裂となることを確認した.また荷量の負荷,除荷にともなうき裂先端開口変位,CTODの高精度な計測に成功し,き裂進展経路の屈曲とCTODの変化の定性的な関連を明らかにした.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 城野政弘: "疲労き裂先端近傍すべり発生挙動のAMF観察と画像処理による解析"日本材料学会 第48期学術講演会. 199-200 (1999)
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[Publications] 城野政弘: "AMFによる疲労き裂先端のすべり変形観察と画像処理解析"日本機械学会 平成11年度材料力学部門講演会. 545-546 (1999)
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[Publications] 城野政弘: "原子間顕微鏡下その場観察用疲労試験機による α黄銅の疲労き裂進展観察"日本機械学会 2000年 年次大会. (2000)