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1998 Fiscal Year Annual Research Report

自己修復機能を持つ新規潤滑機構に関する研究

Research Project

Project/Area Number 10875035
Research InstitutionIwate University

Principal Investigator

森 誠之  岩手大学, 工学部・応用分子化学科, 教授 (60091758)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 今井 潤  岩手大学, 工学部, 助手 (50250634)
Keywordsアルミナ / フッ素 / トライボ化学反応 / 自己潤滑性 / フッ化物 / トライボロジー / XPS / その場観察
Research Abstract

1. 本研究の目的は、摩擦面間でトライボ化学反応を積極的に行うことにより、自己修復性の潤滑膜が形成できることを示すことにある。本研究では、摩擦面間におけるトライボ化学反応により潤滑性の表面膜を供給するものであり、新しい概念による自己修復性潤滑膜の可能性を示すものである。現在機械部品に多く使用されているアルミナと、代替フロン等に使用されているフッ化炭素系気体に着目し、その摩擦面での反応をx線光電子力光法により検討した。
2. 高真空中チャンバー内で使用できるボールオンディスク型の摩擦試験機を作成し、摩擦実験をおこなった。この装置は、x線光電子分光装置(XPS)に接続されている。摩擦後の表面を大気に暴露すること無しに、表面力析を行えるように設計した。アルミナディスクをアルミナボールで、CHF_3、CF_3CH_2F(フロン134A)雰囲気下で荷重や気体の導入圧力を変化させた条件下で摩擦し、その後すぐにXPSにより表面力析を行った。
3. CHF_3,CF_3CH_2F雰囲気下で摩擦をしたところ、摩擦痕因にのみフッ素のXPSスペクトルが観測できた。詳細に調べるとこれらは、フッ化物のピークであり、摩擦痕内でフッ化アルミニウムが出来ていることが確認できた。アルミナどうしの摩擦の場合、摩擦係数が非常に大きくなり、摩耗も進行するが、表面にフッ化アルミニウムが生成されると、摩擦係数が小さくなり、摩耗量も減少した。
また、荷重を大きくし摩耗条件を厳しくすると、それに従いフッ化物生成量も増大することがわかった。これにより、潤滑性の良いフッ化物の膜が壊れるような過酷な条件下で摩擦すれば、それにより生じたアルミナの新生面と含フッ素気体が反応し、潤滑膜が修復されると考えられる。今後他の念フッ素気体について実験を行う予定である。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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