1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875037
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
木谷 勝 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (50001160)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 道雄 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80002038)
望月 修 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (50157830)
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Keywords | 乱流 / せん断乱流 / 渦構造 / 渦相互作用 / 乱流制御 / 能動制御 / 数値解析 / 渦力学 |
Research Abstract |
混合層の中に外部から渦対および渦輪を導入し、混合層中の組織的渦構造と外部渦の直接相互作用によって、混合層の成長と周囲流体との混合が促進されるかどうかを2次元および3次元渦法数値シミュレーションによって調べた。これを基礎としてはく離流れの渦輪による能動制御の新しい方法を提案し、その有効性を実証した。 主な結果は以下の通りである。 (1)2次元混合層をケルビン・ヘルムホルツ不安定の周波数で励起し、組織的渦構造が規則的に配列される状態をつくり、これに種々の循環をもつ渦対を衝突させた。渦対の循環と混合層の渦の循環の比、渦輪の導入位置、および渦輪の配置を系統的に変化させて、2種類の渦の相互作用のパターンにおよぼすこれらのパラメータの効果を明らかにした。 (2)混合層に形成される渦管とこれに衝突する渦輪の相互干渉を3次元的に数値解析し、両者の循環の比によって干渉のパターンが変化する様子を系統的に明らかにした。渦輪の循環が渦管のそれよりも小さいときは、渦輪は渦管に巻き付き小さなスケールの渦構造を生成する。両者が等しい時は、渦輪と渦管の一部が置き換わること、前者の循環が後者のそれの1.5倍以上になると、渦輪は渦管を突き抜けること、などが明らかになった。 (3)これらの結果に基づいて、大規模なはく離を伴う翼の負圧面に渦輪を衝突させ、はく離領域が縮小されることを示した。渦輪の循環とレイノルズ数を系統的に変化させて、はく離領域の縮小によって翼の抗力が極小値をとる渦輪の打ち込み周波数および渦輪の循環が存在することを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 工藤大輔,木谷勝,望月修: "乱流はく離泡のインターアクティブ制御"日本機械学会論文集B編. 64-620. 979-985 (1998)
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[Publications] 伊沢精一郎,木谷勝: "ヘリカル撹乱による励起円形噴流の渦法シミュレーション"日本機械学会論文集B編. 64-625. 2880-2888 (1998)
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[Publications] O.Mochizuki, M.Kiya, Y.Tanaka and N.Suzuki: "Transition Control of a Vortex Ring"Proceedings of 4th KSME-JSME Fluids Engineering Conference. 233-236 (1998)
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[Publications] M.Kiya, H.Takeo and O.Mochizuki: "Simulating Vortex Pairs Interacting with Shear Layer Vortices"Fluid Dynamics Research. 24-2. 61-79 (1999)
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[Publications] 伊沢精一郎,木谷勝: "渦法における乱流モデル"日本機械学会論文集B編. 65-630. 581-589 (1999)
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[Publications] M.Kiya and Y.Abe: "Turbulent Elliptic Wakes"Journel of Fluids and Structures. 13-718. 1041-1067 (1999)