1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875093
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
渡邊 英一 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (30026174)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永田 和寿 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (40301238)
宇都宮 智昭 京都大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10211773)
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Keywords | 浮体橋 / 長大橋 / 波浪応答 / セミサブ / 無限円柱列 |
Research Abstract |
現在スパン長が最大であるのは吊橋であり、その最も重要な要素は鋼ピアノ線のケーブルである。しかし、重い自重のため、スパン長3,000m程度が実際上の限界となる。軽量で、高強度の炭素強化樹脂の適用も考えられるが、信頼性の点で不安が多い。そこで、重力との闘いに勝ち、どんどん長くというこれまでの長大橋の考え方に代わり、浮力を積極的に利用することを考える。現在シアトルにおいて使用中の浮橋は他の通常形式のものと比較して5分の1以下の建設費で済んだ。架橋海域の水深が深すぎたり、軟弱な海底のためピアーの建設が不可能である場合浮体橋は有力である。そこで本研究では部分的に海峡横断道路を超長大浮体構造により合理的に構築することを目的とした研究をおこなった。 検討の対象としては、豊予海峡を選択した。これは海峡幅が14kmであり、従来の吊り橋形式によると基礎設置に莫大なコストがかかり、浮体橋の建設が有望視されているからである。海底地形ならびに航路条件から、海峡中央部7kmの範囲を浮体橋とし、他部分を斜張橋とする案を作成した。浮体橋部分については、浮体要素をセミサブ型とすることで鉛直応答を押さえ、水平力に対しては、セミサブ型浮体を100m以上離して配置し、かつこれらを水平トラスシステムで結合することで、係留システムまでの水平力伝達が可能となることが分かった。このような形式の浮体橋の波浪応答解析を効率的におこなうため、同じ形式の円筒ポンツーン浮体が一直線上に連続する構造を考え、これをPeriodic Structureとして解析する方法の研究をおこない、無限円柱列の応答を、1自由度系として解析することに成功した。
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