1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875096
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
橋口 公一 九州大学, 農学部, 教授 (10038250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 捷一郎 九州大学, 農学部, 助手 (20038251)
井上 英二 九州大学, 農学部, 助教授 (00184739)
上野 正実 琉球大学, 農学部, 教授 (50145546)
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Keywords | 構成式 / 弾塑性 / 時間依存性 / クリープ / 応力緩和 / 土 / 2次圧密 / 非排水 |
Research Abstract |
まず,時間依存性弾塑性構成式としての要求条件および既往のモデルの妥当性について考察を行った.その結果,Bingham(1922)の粘塑性流動モデル以来,発展され超過応力モデル(Przina,1963)および流動曲面モデル(Olszak-Perzyna,1966)として広く用いられている粘塑性モデルの基本構造は,あくまで粘性流体に関わるもので,固体の非弾性変形を適切に表現し得ないことを論じた.一方,非弾性変形を塑性ストレッチング(ひずみ速度)とクリープストレッチングに加算分解する塑性・クリープモデルは妥当な基本構造を有することを指摘した.また,その構成式においては, a)塑性変形は変形速度の増大によって抑制される, b)応力が降伏面から飛び出すことが許容される, c)応力速度に独立で時間に依存するクリープストレッチングが導入されねばならないことを論じた. 具体的構成式の規定に当たって,塑性負荷状態においても応力が降伏面上あることを前提としない下負荷面モデル(Hashiguchi-Ueno,1977,Hashiguchi,1980,1989)を導入した.本モデルを塑性係数がストレッチングの大きさの単調増加関数となるように拡張した.また,応力,内部状態変数および時間の関数としてのクリープストレッチングを導入して,時間依存性下負荷面モデルを提案した.なお,塑性ポテンシャル論における比例係数の正値性に基づいて,時間依存性を含む一般負荷状態に適用し得る負荷基準を導出した.本モデルに基づいて,2次圧密現象を考慮して土の時間依存性・弾塑性構成式を規定した.また,非排水条件下の数種の変形速度,クリープ破壊,応力緩和を含む諸実測値との比較によりその適用性を実証した.
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