2000 Fiscal Year Annual Research Report
剪断流中を自由に回転、移流する粒子による乱流生成機構に関する実験的研究
Project/Area Number |
10875097
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
森 明巨 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (00001339)
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Keywords | 剪断流 / 乱流生成 / 浮遊砂 / 混相流 / 回転 / 粒子 / 境界層流水 / 回転剪断流 |
Research Abstract |
剪断流中を回転流下する粒子による乱流変調の基本型は、単一粒子前後のA,B-flowによって上下流体に作用して誘導される大スケール組織構造である. 上層あるいは下層から引き出された流体が擾乱形成のエネルギー源になり、強度はこの流体の渦度と供給量に依存する.発生頻度は、剪断流の安定性、供給後の剪断流の回復能に依存し、境界層は不安定、循環剪断流は安定である.剪断レイノルズ数R_Δ=100-200のとき最も活発な擾乱の発生が見られた. この作用により、基本的には流速分布は一様化し、速度勾配が減少してR_Δおよび回転効果が減少することになる.これには次の3つのパターンが見られた.(1)循環剪断流の活発域R_Δ=100-200では、R_Δ→減で、安定化.(2)循環剪断流の不活発域R_Δ>300では、R_Δの変化は小さい.(3)粗面境界層では、強化A,B-flow効果によりR_Δの減少は小さい. 2粒子が接近するとこれらが作る流れの間に、粒子間距離に応じた相互作用が起こる.(1)粒子中心点間距離が2〜6dのときbubble-Cが形成される.粗面では、bubble-C内を含めてR_Δの減少が小さく、両粒子からi-burstが発生し、2つのburstは合体する.この前後で、粒子速度が変化して粒子間距離が縮まる.(2)2d程度のときbubble-Cは押し出されて、bubble-A型の流れを作り、i-burstのように上昇していく.粒子は接触、停止する.
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