1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875100
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 隆一 京都大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60252467)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 俊行 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80273465)
藤井 聡 京都大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80252469)
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Keywords | GIS / 目的地選択モデル / 交通行動分析 / 直交座標システム |
Research Abstract |
本研究では,従来より用いられてきたゾーンシステムに基づいた目的地選択行動の記述における問題点に着目し,直交座標系でトリップ目的地点を表現するシステムを用いることで,個人のトリップ目的地選択行動を空間座標上で再現する行動モデルを構築した.この行動モデルを構築するためには,直交座標系での土地利用データベース,トリップデータベースの構築が不可欠であるが,広い空間を対象としたモデルを構築するためには,そのデータベースの大きさ,および,それを処理するための計算量は莫大なものとなる.この問題点に対処するために,本研究ではGISを活用した.それに加えて,任意の地点間の交通機関別の交通移動抵抗データの算定にも,莫大な計算量が必要となるが,これに関しては,GISを活用するに加えて,バス停間の移動抵抗や道路網の任意のノード間の移動抵抗を算定する交通シミュレーションモデルを活用した. モデル推定にあたっては,目的地選択肢集合数が膨大となる,という計算処理上の問題があるのだが,この点に対処するために,プリズム制約等の制約条件を考慮した上でサンプリングを行い,推定計算のための選択肢集合を生成した.また,各故人の主観的な選択肢集合の異質性に関しては,選択肢集合認知モデルを構築した.これらの前提のもと,実データに基づいてモデル推定を行ったところ,個人は目的地点を様々な点の集合として考えている訳ではなく,周辺地域の地点属性も加味した上で選択していること等が分かった.
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[Publications] 菊池輝,小畑篤史,藤井聡,北村隆一: "GISを用いた交通機関・目的地点選択モデル:ゾーンシステムから座標システムへの地理空間表現手法の移行に向けて"土木計画学研究・講演集. No.22,Vol.1. 405-408 (1999)