1999 Fiscal Year Annual Research Report
パルス電流通電法による耐酸化性MoSi_2基超高温材料のその場合成
Project/Area Number |
10875138
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
黒川 一哉 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (00161779)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂入 正敏 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (50280847)
高橋 英明 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (70002201)
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Keywords | パルス電流 / 焼結 / 耐酸化性 / ダイシリサイド / 界面反応 |
Research Abstract |
ダイシリサイドは耐酸化性超高温材料の候補材の1種であるが、一般に融点が高いため溶融法での作製が困難であること、接合材料や複合材料の作製も容易にできることなどから、粉末冶金法による作製が有望である。本研究では、パルス電流通電による粒子間での放電現象の真偽について検討するとともに、作製したダイシリサイドの耐酸化性評価、さらに複合材料を想定した異種材料間での界面反応挙動ついて明かにするための実験を10-11年度にかけて行った。今年度は特に本方法で作製した各種ダイシリサイド焼結体の耐酸化性評価に関する研究を重点的に進めた。 1.FeSi_2、CoSi_2、CrSi_2、Vsi_2、TaSi_2、NbSi_2、Wsi_2およびMoSi_2の耐酸化性評価を500℃から1500℃の温度範囲において行い、各ダイシリサイドにおける金属とSiの同時酸化が起きる温度領域を明らかにした。 2.FeSi_2、CoSi_2、CrSi_2は1000℃以下の温度で優れた耐酸化性を有し、またMoSi_2は500℃±100℃を除く温度範囲で極めて優れた耐酸化性を示した。しかし、他のダイシリサイドでは500℃以上の温度範囲にわたって金属とSiの同時酸化が起こるため、優れた耐酸化性を示さなかった。 3.MoSi_2の500℃±100℃における同時酸化には、材料の欠陥(ポアやクラック)および雰囲気の水蒸気が強い影響を及ぼしていることを明らかにした。 4.パルス電流通電法により清浄で緻密なダイシリサイド焼結体およびその複合材料を作製することが可能であるが、特に耐酸化性超高温材料としてのポテンシャルが高いダイシリサイドはMoSi_2であることを明らかにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] K.Kurokawa: "Oxidation behavior of fully dense MoSi_2-SiC Composites"Proc. of 14th Inter'l Corros. Congress. 1-8 (1999)
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[Publications] K.Kurokawa: "Fabrication of MoSi_2-Sic Composites by Spark Plasma Sintering"J. of Univ. of Sci. and Tech. Beijing. 6・2. 116-118 (1999)
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[Publications] K.Kurokawa: "Effects of sputter-doposited materials (W, Ti and SiC) on interfacial reaction between MoSi_2 and Nb"Proc. of Inter'l Sympo. on Applied Plasma Sci.. 2. 337-342 (1999)
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[Publications] K.Kurokawa: "Low temperature oxidation of fully dense and porous MoSi_2"Maters. Sci. and Eng.. A261・1. 292-299 (1999)
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[Publications] 黒川 一哉: "金属間化合物の耐酸化性"材料と環境. 48・3. 117-122 (1999)
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[Publications] 黒川 一哉: "NbとMoSi_2の接合時における界面反応"プラズマ応用化学. 6. 84-89 (1998)