1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10875161
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西野 徳三 東北大学, 大学院工学研究科, 教授 (90005827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
邊見 久 東北大学, 大学院工学研究科, 助手 (60302189)
中山 亨 東北大学, 大学院工学研究科, 助教授 (80268523)
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Keywords | セラミックス / 環境 / 活性汚泥 / 微生物 / 排水処理 / 塩素 |
Research Abstract |
廃水処理の機能向上へのセラミックスの応用に関して系統的かつ定量的な実証実験を行うべく,実験室スケールで回分型活性汚泥法試験装置を構築した。この装置を用い,特に塩素存在下においてセラミックスが廃水処理に与える効果について,排水における化学酸素消費量や生物学的酸素消費量等を測定することで評価を試みた。処理機能の向上や臭気の減少を示す結果も得られてはいるが,現在までのデータは安定性と再現性を欠き,活性汚泥のように多様な微生物相を含む系の制御の難しさを改めて示すものであった。そこで今後,温度や排水中に含まれる栄養源等の条件を注意深く維持することで微生物相の変動を最小限に押さえた安定な活性汚泥プールを作成し,これを上述の装置を使った試験に用いることでデータの再現性を実現したい。同時に装置運転時における温度制御についても再検討し,試験装置の改良を行いたい。 また,微生物学的アプローチによって活性汚泥中の微生物相を明らかにし,その結果をふまえて人工的に活性汚泥および排水の疑似環境を作成することも検討している。上述したような安定な活性汚泥もしくは疑似活性汚泥を用いることで,廃水処理に対するセラミックスの効果とそれに対する塩素の影響を検証し,セラミックスが持つ未知の機能およびそのメカニズムを明らかにしていきたい。また,処理後の活性汚泥中に存在する主要微生物に関し,最終的には代謝化学的特性の評価まで行いたい。
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