1998 Fiscal Year Annual Research Report
置換ポリアセチレンの高気体透過性機構の究明および新規高気体透過性ポリマーの設計と合成
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10875192
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
増田 俊夫 京都大学, 工学研究科, 教授 (60026276)
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Keywords | 準弾性中性子散乱 / 置換ポリアセチレン / 気体透過性 / 局所運動性 / スピンプローブ法 / ESR / 自由体積 / ガラス状ポリマー |
Research Abstract |
本研究は(i)置換ポリアセチレンの高気体透過性の原因の究明とその透過機構を明らかにすること、(ii)得られる知見に基づき高気体透過性ポリアセチレンを設計するための指針を提唱すること、などを目的とする。以下に本年度の研究成果の要旨を述べる。 1) 準弾性中性子散乱法による置換ポリアセチレンのダイナミックスの測定 嵩高い球状の置換基であるトリメチルシリル基を有する3種の置換ポリアセチレンを合成し、中性子散乱法によるダイナミックスの測定を行い、ポリマー分子の運動性を検討した。これらのデータを基にポリアセチレン類の高気体透過性の原因について考察した。 準弾性中性子散乱の手法により3種の置換ポリアセチレンの局所運動性を調べた。緩和速度(Γ)と運動性分率(fm)の積として定義される局所流束が気体透過係数とともに増大することがわかった。これらの結果から局所流束が気体透過性を制御する重要な要因であることが示唆された。 2) スピンプローブ法による高気体透過性ポリマーの運動性の解析 スピンプローブ法を用いて幾つかの置換ポリアセチレンの自由体積および自由体積分布について考察した。ガラス状ポリマーである置換ポリアセチレン中のTEMPOのESR測定を行い、その回転相関時間(τ_C)および回転振動数(ν=1/τ_C)を測定した。 高い気体透過性を有するポリアセチレン中では大きな回転運動性を示し、大きな自由体積の存在が裏付けられた。一般的に回転振動数(ν)と気体透過性および拡散係数の間に合理的な相関が観測された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Y.P.Yampolskii: "Local mobility of substituted polyacetylenes measured by quasielastic neutron scattering and its relationship with gas permeability" Polymer. in press.
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[Publications] T.Kanaya: "Study of high permeability polymers by means of the probe technique" Polymer. 40. 1745-1752 (1999)