1999 Fiscal Year Annual Research Report
細菌の多機能デハロゲナーゼを用いるダイオキシン分解系の開発
Project/Area Number |
10876019
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
江崎 信芳 京都大学, 化学研究所, 教授 (50135597)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 徹 京都大学, 化学研究所, 助教授 (70182821)
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Keywords | フルオロ酢酸デハロゲナーゼ / Burkholderia属細菌 / ハロ酢酸 |
Research Abstract |
高い結合エネルギーを有する炭素-フッ素結合を切断する新規酵素の単離に成功した。フルオロ酢酸を唯一の炭素源とするバッチ集積培養により、京都府宇治市の土壌からデハロゲナーゼ生産菌を取得した。16SrDNAの塩基配列から、本菌はBurkholderia属細菌であることが明らかとなり、Burkholderia sp.FA1と命名した。本菌体抽出液から、硫安分画、Butyl-Toyopearlクロマトグラフィー、DEAE-Toyopearlクロマトグラフィーによって、比活性にして約130倍にデハロゲナーゼを精製し、電気泳動的にほぼ均一な標品を得た。サブユニット分子量は約34,000、ネイティブ酵素の分子量は約79,000であったことから、本酵素は二重体として存在するものと考えられた。精製酵素は、フルオロ酢酸、クロロ酢酸、ブロモ酢酸に作用し、ハライドイオンの脱離を触媒したが、フルオロ酢酸に対する活性が最も高かった。フルオロ酢酸に対する活性は、クロロ酢酸に対する活性の約26倍、ブロモ酢酸に対する活性の約29倍であった。ジフルオロ酢酸、トリフルオロ酢酸、2-クロロプロピオン酸は本酵素の基質にはならなかった。フルオロ酢酸を基質としたときの至適pHは約9.5、Vmax値は11μmol.min^<-1>.mg^<-1>、Km値は5.1mMであった。本酵素は、難分解性の有機フッ素化合物の分解に有用であると考えられる。
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