1998 Fiscal Year Annual Research Report
植物系由来汎用最適化法としての光合成アルゴリズムのソフトウェア開発
Project/Area Number |
10876051
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
村瀬 治比古 大阪府立大学, 農学部, 教授 (20137243)
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Keywords | 光合成 / 最適化アルゴリズム / 遺伝的アルゴリズム / 光呼吸サイクル / 暗反応 / 局所解 / 単酸ガス固定サイクル |
Research Abstract |
(1) 光合成プロセスの解析 光合成には明反応と暗反応があり,明反応における光エネルギーの吸収貯蔵プロセスおよび明反応における炭酸ガス固定サイクルと光吸収サイクルなどの生化学反応プロセスをどのように最適化アルゴリズムとして利用できるかを決定する必要がある.そこで,まず遺伝子的アルゴリズムに見られるようなビット列の操作で光合成の最適化プロセスを予見するための解析から研究をスタートさせた.特に,光合成アルゴリズムの特性として,他の遺伝的あるいは免疫アルゴリズムには見られないアルゴリズムを抽出することが肝要である.可能性としてはエネルギー浪費サイクルである光吸収の扱いや入力光の扱いなど局所解トラップの特性に関わる重要課題があるので,これらに関する解析を十分行う必要があった.もう一つの問題が,一般にいうフィットネスを評価する最も効果的あるいは効率的な方法を見つける必要がある.これらの問題を最初に明らかにしなければアルゴリズムへの展開は不可能である.このように研究の第1段階は,最適化アルゴリズムの開発を念頭に置いた光合成の詳細な生化学反応の解析を行った. (2) ソフトウェア開発 ソフトウェア開発では(1)で行った解析に従ってコードを書くことになるが,ビット操作と文字列操作の組合せが主な形であるから,コード化当初より計算効率を考慮したプログラミングを行う必要がある.また,計算プロセスの理解や後のプログラムの改良なども考慮してグラフィックユーザーインタフェースも充実した形式にした. (3) 性能比較 開発した光合成アルゴリズムの性能チェックは遺伝的アルゴリズムおよび免疫アルゴリズムとの比較試験によって行った.特に,収束性,計算時間,記憶容量要求量および局所解トラップの問題などについて性能比較を行った.
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Research Products
(1 results)