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1998 Fiscal Year Annual Research Report

鶏の熱死誘導機構に関する萌芽的研究:生命維持機構の破綻

Research Project

Project/Area Number 10876056
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

豊水 正昭  東北大学, 農学部, 助教授 (10201203)

Keywords熱死 / 暑熱ストレス / エネルギー代謝 / 鶏
Research Abstract

急激な環境温度の上昇によって頻発する熱死被害による経済的損失は大きく、鶏生産現場で深刻化している。この問題の解決には、熱死における生命維持機構の破綻に関与する特異的因子を検索が不可欠である。そこで、本研究では給与エネルギーの差によって高温環境下で熱死の発生が決定する実験系におけるエネルギー基質の動態を明らかにした。
まず、供試動物として21日齢の雌チャンキーを用いて、暑熱開始前に飼料を強制給餌した38℃強制給餌区と38℃16時間絶食区を設定し、38℃暑熱暴露後30分おきに体温と呼吸速度を調べた。その結果、強制給餌区では38℃暴露直後から直腸温は上昇し、約2時間後にはほとんどの動物で45℃を越えた。これに対し絶食区では緩やかに上昇はするものの43℃を越えることはなかった。熱死は、38℃処理強制給餌区でほぼ例外なく約2時間後に発症した。
次に、試験区として先の2区に加えて、24℃温度処理前に強制給餌した区(24℃強制給餌)と16時間絶食した区(24℃絶食)を設定し,血漿中のグルコース、NEFA、カリウムなどの濃度と、肝臓中のグリコーゲン存在量、肝臓中のPDH活性を測定しところ、38℃強制給餌区において、血漿中のグルコース濃度は高く維持され、肝臓中のグリコーゲン量は急激な減少を示した。血漿中のNEFAは両暑熱区において同様の処理をした24℃区と異なる動態が見られた。肝臓中のPDH活性は38℃強制給餌区が死亡直前に有意に上昇することが判明した。また血漿中カリウムも有意な上昇を示し、暑熱時には特異的なエネルギー代謝が起こっていることが推測された。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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