1998 Fiscal Year Annual Research Report
新しいカルシウムシグナリングの分子機構に関する薬理学的研究
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10877017
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
田中 利男 三重大学, 医学部, 教授 (00135443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 有平 三重大学, 医学部, 助手 (30303720)
林 正晃 三重大学, 医学部, 助手 (80291417)
中 充子 三重大学, 医学部, 助手 (10093139)
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Keywords | カルシウム / カルシウム結合蛋白質 / EFハンド / ESTデータベース / in silico cDNAクローニング / 悪性腫瘍 |
Research Abstract |
近年、国際的ヒトゲノムプロジェクトの進展は著しいものがあり、特にEST(expressed sequence tag)プロジェクトにより、現在ではヒト発現遺伝子断片のほとんどがESTデータベースに登録されるようになった。我々は、かねてよりESTデータベースに注目し、サイバー上における新しいヒトカルシウム結合蛋白質のcDNAクローニングを試みた。独自に開発したデータ処理ソフトウェア、インターネット技術、シークエンスアッセンブラーソフトウェア、PCRテクノロジーを統合的に駆使することにより、現在までに全く報告されてない新しいカルシウム結合蛋白質のcDNAクローニング(ヒト、ウシ、ラット)に成功し、Calmedulinと命名した。この全く新しいカルシウム結合蛋白質は、いわゆるEFハンド蛋白質ファミリーであり、その分子構造が最も近いものは、centrinである。centrinは高等動物では中心体に局在し、細胞周期制御に関与していC驍アとが強く示唆されている。 そこで今年度の本研究では下記の成果が得られた。 (1) ポリクローナル抗体を作製しました。 (2) その発現は全身に認められるが、特に胎児期での遺伝子発現が著明で成長とともに減少していることを明らかにした。 (3) ほとんどのヒト癌において過剰発現が認められることを明らかにした。 (4) 大腸菌を用いて組み換え蛋白質を作製・精製した。 (5) 精製したcalmedulin蛋白質を用い、アフィニテークロマトグラフィーを行った結果、幾つかの結合蛋白質を見出した。その中の一つにreticulocalbinと高い相同性を有する蛋白質を認めた。 今後、さらにその結合様式、結合定数、分子構造解析により、Calmedulinの生理的役割とカルシウムシグナル伝達機構を明らかにする予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Yuhei Nishimura: "Molecular Cloning and Characterization of Mammalian Homologues of Vesicle-Associated Membrane Protein-Associated(VAMP-Associated)Proteins" Biochem.Biophys.Res.Commun.254. 21-26 (1999)
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[Publications] Masaaki Hayashi: "Molecular Cloning and Characterization of Human PDE8B,a Novel Thyroid-Specific Isozyme of 3',5' Cyclic Nucleotide Phosphodiesterase" Biochem.Biophys.Res.Commun.250. 751-756 (1998)
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[Publications] Da-Yu Tian: "Overexpression of Caltractin Gene in Tumor-Infiltrating Lymphocytes" International Journal of Oncology. 13. 1135-1140 (1998)
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[Publications] Tomoaki Nakamura: "A unique exon-intron organization of a porcine S100Cgene:close evolutionary relationship to calmodulin genes" Biochem.Biophys.Res.Commun.243. 647-652 (1998)
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[Publications] Terumasa Mino: "Two distinct actin-binding sites of smooth muscle calponin" European Journal of Biochemistry. 251. 262-268 (1998)
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[Publications] 鈴木秀謙: "RNAフィンガープリンティング法を用いた脳血管攣縮関連遺伝子の探索研究" 脳血管攣縮. 13. 272-276 (1998)
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[Publications] 田中利男: "21世紀の創薬科学(薬理ゲノム科学と創薬)" 共立出版, 18 (1998)
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[Publications] 田中利男: "よくわかるRDE3阻害薬の基礎と臨床(cAMPとPDE阻害薬の経緯およびPDEのアイソザイムとその分布)" Excerpta Medica, 118 (1998)