1999 Fiscal Year Annual Research Report
グルタミン連続配列を含む蛋白p86-polyQの機能及び遺伝学的意義に関する研究
Project/Area Number |
10877025
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
妹尾 久雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (40135380)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大森 幸子 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (20233273)
長屋 敬 名古屋大学, 環境医学研究所, 助手 (80262913)
神部 福司 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (00211871)
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Keywords | p86-polyQ / グルタミン連続配列 / 三塩基リピート病 / green fluoresence protein |
Research Abstract |
1.p86-polyQ蛋白の核内局在の確認 我々は、グルタミン(Q)を多く含むドメインを有する蛋白をクローニングする過程で、p86-polyQと名付けた遺伝子をヒト胎児脳cDNAライブラリーから単離した。この遺伝子産物の細胞内での局在を検討するため、p86-polyQと蛍光を発する蛋白であるgreen fluoresence protein(GFP)との融合蛋白を発現するプラスミドを構築した。これを神経細胞由来のヒト細胞株に遺伝子導入し、発現する融合蛋白の細胞内局在を蛍光顕微鏡により検討した。この結果、p86-polyQが核内で発現していることが示された。 2.AIB1およびCBP遺伝子のpolymorphismに関する研究 近年、核内ホルモン受容体のリガンド依存性の転写共役因子であるコアクチベーターやコアクチベーターと結合して転写を活性化するコインテグレーターにはグルタミンに富むドメインが存在することが明らかにされつつある。中でもコインテグレーターの1つであるCBP(CREB[cyclic AMP responsive element binding protein]-binding protein)やコアクチベーターAIB1(Amplified in Breast Cancer 1)にはグルタミン連続配列が存在する。本年度は、AIB1およびCBP遺伝子のグルタミン連続配列のポリモルフィズムをそれぞれのグルタミン連続配列を増幅する特異的蛍光プライマーを設計して検出した。その結果、解析した116アレルの中、AIBIのグルタミン連続配列にはポリモルフィズムが存在し、最長のアレルは32、最短のアレルは26の連続するグルタミンからなり、グルタミンの数が29のアレルが約58%と最も多く、ついで28が36%とこれに次いだ。またヘテロ接合体は、54%に検出された。一方、CBP遺伝子に存在する18連続するグルタミン配列が存在するが全てのアレルが同一の数を示し、ポリモルフィズムは存在しなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Hayashi Y,Ohmori S,et al.,Funahashi H,Seo H: "Polymorphism of homopolymeric glutamine in coactivators for nuclear hormone receptors"Endocrine Journal. 46・2. 279-284 (1999)
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[Publications] Shibata A,Hayashi Y,Imai T,Funahashi H,Seo H: "Polymorphism of AIBI in patients with breast cancer"Envriron Med. 43・2. 103-104 (1999)