1998 Fiscal Year Annual Research Report
ノックインを用いた新しい遺伝子組換え戦略によるアルツハイマー病モデルマウスの開発
Project/Area Number |
10877101
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
福田 亨 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (20301492)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新倉 貴子 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (10301491)
神山 圭介 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (30296553)
西本 育夫 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (80180652)
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Keywords | アルツハイマー病 / 遺伝子ターゲティング / ノックイン / 神経変性疾患 |
Research Abstract |
本計画に用いるES細胞(TT2細胞株)に対して、ターゲテイングベクター構築に用いる相同的ゲノムDNA断片単離のため、マウスAP>PcDNAをプローブとしたTT2細胞ゲノムDNAライブラリー(Lifetech Oriental)のスクリーニングを行い、その結果APPのexon16-17-18を含む約14KbのゲノムDNAクローンを得た。このクローンにつき制限酵素断片のサブクローニング、制限酵素地図作成、一部のシークエンシング等の解析を行った。その結果に基づき、まずV6421変異に相当するDNAの変異を加えたゲノムDNA断片を作成し、V6421以外の一切の塩基配列の変更がないことを確認の上、この断片と、ネオマイシン耐性遺伝子発現カセットおよびチミジンキナーゼ発現カセットを両端の2つのloxP配列により挟む組換え体選択カセット(floxP-TK-Neo)、およびクローニングしたマウスAPPゲノムDNA断片の一部から、ゲノムへのV642I変異導入のためのターゲティングベクター構築を行った。このベクターをES細胞に導入し、まずG418選択によりNeo耐性クローンを分離、それらのサザンブロッティングによる解析から目的とする相同組換え体クローンを複数単離した。次に、それぞれのクローンに対してCrerecombinaseを一過性発現することにより、floxP-TK-NeoよりloxP-TK-Neo部分が脱落したクローンをG418感受性を指標としてスクリーニングし、所期のクローンを得た。それらについて最終的にシークエンシングによりV642I変異が保存されていることを確認した上、8細胞期胚(透明帯除去済み)との共培養法によりキメラ動物の作成を開始している。今後はキメラの確立とC57BL/6マウスとの交配によるヘテロ接合体の作成確認を行い、その表現形を当初計画に沿って解析する。
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