2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877125
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
服部 欽哉 東海大学, 医学部, 助手 (50276820)
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Keywords | 血縁者間臍帯血移植 / 非血縁者間臍帯血移植 / 移植後免疫能 |
Research Abstract |
<対象>HLA一致血縁骨髄移植24例(BMT群)、血縁臍帯血移植3例(RCBT群)、非血縁臍帯血移植移植例6例(UCBT群)の計33例で、最長経過観察期間はそれぞれ3年、3年、2年であった。 <結果> 1.リンパ球表面マーカーの検討 (1)CD4/8については血縁・非血縁を問わず臍帯血移植例の方が骨髄移植例よりも早く上昇し、非血縁骨髄については1年目までは有意に高かった(p<0.05)。血縁臍帯血と非血縁臍帯血においても6ヶ月目までは有意に非血縁臍帯血移植例の方が高い傾向にあった(p<0.05)。(2)CD4陽性細胞の末梢血中の有核細胞にしめる比率は血縁臍帯血移植例では2ヶ月目まで有意に低い傾向にある。血縁骨髄移植例と非血縁臍帯血移植例では有意差はほとんど認められない。臍帯血移植例では血縁非血縁を問わず、CD45RA陽性のCD4陽性細胞が多かった。(3)CD8陽性細胞比率は血縁骨髄例で有意に高かった。この傾向は移植後1年までは有意差をもっており、移植後1年以降は有意差はないものの血縁臍帯血移植例が高い傾向が持続した。(4)CD19め回復も臍帯血移植例では2〜3ヶ月目から認められ、1年目までは骨髄移植例に比較して有意にCD19陽性率が高い(p<0.05)が、CD5+/CD19+の幼若なB細胞が1年を経過しても高い傾向にあった(p<0.05)。(5)NK細胞マーカー(CD56、CD57)は移植後2ヶ月ころまでは臍帯血移植例で高い傾向にあるが、その後は逆転し9ヶ月目以降では骨髄移植例の方が有意差をもって(p<0.05)高くなった。 2.リンパ球増殖性反応 IL-2反応能については非血縁臍帯血移植移植例では血縁骨髄移植例と血縁臍帯血移植例に比較して9ヶ月目までは回復が遅れる傾向(p<0.05)にあった。この傾向は移植後2年を経過しても継続するがNが小さいため有意差はでていない。
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