1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877201
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤村 重文 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (40006078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐川 元保 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (70292274)
佐藤 雅美 東北大学, 加齢医学研究所, 助手 (30250830)
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Keywords | 嚢胞性肺疾患 / 気胸 / 家系内発生疾患 / リンケージ解析 / 遺伝子異常 |
Research Abstract |
現在まで、気胸の発症と遺伝子・染色体異常の関連に関する報告はほとんど見られていないが、複数の家系において、家族内気胸発症歴を有する気胸症例の存在を明らかにすることができた。これを踏まえ、気胸の発症と遺伝子・染色体異常の関連を明らかにする目的で、家族内気胸発症歴を有する家系のDNAを用いて本研究を行っている。 研究の初年度にあたる本年度には、主として家族内気胸発症歴を有する家系からの採血およびDNA抽出と遺伝形式の解析を行った。 現在まで、5家系に同意の上での採血が可能であった。これら症例については、さらにDNAの抽出を終了した。 気胸の発症と遺伝形式の関係を検討する目的で行った5家系における家系図の検討では、家系内の約半数の人間において気胸が発症していた。詳細な既往歴の聴取および遺伝形式の検討からは、本疾患は常染色体優性遺伝形式をとる単一遺伝子による疾患と推定された。現在、さらに別家系の気胸発症家系の集積を行うとともに、本症の発生に関与する染色体部位を決定する目的でリンケージ解析による解析を行っている。 同時に気管支および肺で発現・機能し、活性酸素の代謝に関与すると推定される複数の遺伝子における突然変異の有無についての解析を行っている。 さらに、遺伝歴の明らかでない気胸発症症例からも採血を行い、非遺伝性で散発性に発症する気胸症例においても同様の検討を平行して行っている。
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[Publications] Sato,M. et al: "Identification of a 910-Kb region of common allelic loss in chromosome bands 16q24.1-q24.2 in human lung cancer" GENES, CHROMOSOMES & CANCER. 22. 1-8 (1998)
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[Publications] Sato, M. et al: "The H-cadherin (CDH13) gene is inactivated in human lung cancer." HUMAN GENETICS. 103. 96-101 (1998)
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[Publications] Sato, M. et al: "Chromosome bands 3p14. 2, 9p21, and 14 are frequently deleted in roentgenographically occult bronchogenic squamous cell carcinoma of the lung" GENES, CHROMOSOMES & CANCER. 23. 367-370 (1998)
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[Publications] Sato, M. et al: "Occult lung cancer beyng bronchoscopic visibility in sputum-cytology positive patients" LUNG CANCER. 20. 17-24 (1998)
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[Publications] Sato,M.et al: "A GT dinucleotide polymorphism in intron 1 of the H-cadherin (CDH13) gene" J.HUMAN GENETICS. 43. 285-286 (1998)