1998 Fiscal Year Annual Research Report
Pharmacologic MRI法を用いたパーキンソン病モデルの評価
Project/Area Number |
10877215
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
浅利 正二 岡山大学, 医学部, 教授 (40175857)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木下 公久 岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
伊達 勲 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (70236785)
真壁 哲夫 岡山大学, 医学部・附属病院, 医員
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Keywords | パーキンソン病 / 神経栄養因子 / 細胞移植 / pharmacological MRI |
Research Abstract |
パーキンソン病モデル動物のin vivoでの評価法としてpharmacological MRIは大変期待のもてる方法である。本年は、その前段階としてまず、パーキンソン病モデルラットを作成し、その評価を行った後、ドパミン神経系に対する強力な神経栄養因子であるglial cell line-derived neurotrophic factorの線条体内投与、あるいは胎児ラットの黒質細胞の脳内移植を行い、パーキンソン病モデルラットの神経機能の回復がみられるかどうかについて検討した。 6-hydroxydopamine(6-OHDA)をFisher344(F344)ラットの右側の中脳黒質に注入しドーパミン細胞を破壊して片側パーキンソン病モデルを作成した。このモデルにドーパミンを放出させる働きのあるアンフェタミンを投与することにより、健側の線条体からのみドーパミンが放出されるため、ラットは右側に向かって回転した。また、ドーパミンレセプターアゴニストであるアポモルフィンを投与すると、hypersensitiveになっている右側のレセプターに作用して、ラットは左側に向かって回転した。 パーキンソン病モデルとして一定の結果を得た後、右側の線条体内にGDNF10μgを投与し、アンフエタミンの投与を行ったところ、回転運動の減少が観察された。組織学的にも線条体内のドパミン線維の再生が認められた。また、ラットの胎仔黒質細胞を右線条体内に移植すると、アンフェタミン誘発性、アポモルフィン誘発性回転運動のいずれも改善がみられ、宿主の線条体内には多数のドパミン細胞の生着が組織学的に確認された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Date, Ito, et al: "GDNF administration induces recovery of thonigrowtriatal dopamincrgic system" Neuroreport. 9. 2365-2369 (1998)
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[Publications] 伊達 勲: "カプセルイヒドーパミン産生細胞の脳内移植" Progressin Medicine. 18. 1406-1413 (1998)