1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877228
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
朝長 匡 長崎大学, 医学部・附属病院, 講師 (00264242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津留 晶 長崎大学, 医学部, 助手 (00233198)
進藤 裕幸 長崎大学, 医学部, 教授 (30107677)
榎本 寛 長崎大学, 医学部, 助手 (90284679)
山下 俊一 長崎大学, 医学部, 教授 (30200679)
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Keywords | 骨肉腫 / 遺伝子治療 / リポゾーム |
Research Abstract |
骨芽細胞株であるROS、MC3T3-E1細胞をヌードマウスの皮下に播種させ、腫瘍モデルを作成した。これに自殺遺伝子であるチミジンキナーゼ(Tk cDNA)をマウス由来の約1kbから成るオステオボンチンプロモーターの下流に組み込んだベクターを、阪大金田助教授より供与していただいた膜融合型リポゾーム法で調整した。そして腫瘍が直径2cmの大きさに増大したところで、直接あるいは皮下投与で1週間の間隔をあけ、計3回投与した。その後、経時的に腫瘍のサイズや性状を観察し、その治療効果を追跡した。その結果、コントロール群では10匹の全マウスで腫瘍が経時的に増大し、そのうち6例が投与開始後3ヶ月の時点まで死亡したが、12例の皮下投与群で投与後三ヶ月において、コントロールの約半分に腫瘍のサイズは縮小した。腫瘍内直接投与群では13匹のマウス中6例に完全に腫瘍の消退を見た。そして投与後経時的に屠殺し、採取した腫瘍の組織学的検索から、壊死部ではアポトーシス様変化が観察された。さらにその周辺部ではバイスタンダード効果が観察された。TUNEL染色でDNAの断片化を確認すると共に、一部の標本を透過型電顕で観察したところ、アポトーシスに典型的な形態変化を伴っている事を確認した。そこでこのアポトーシス機構のメカニズムを解明するため、種々の抗体を用い、免域組織化学、ウェスターンブロッティングで検討したところ、アポトーシス部の辺縁でFasが過剰発現している事が判明した。今後上記のデータを整理し、論文投稿する予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Kawashita et al.: "Regression of hepatocellalar carcinama in vitro and ・・・"Human Gene Therapy. 10(9). 1509-1519 (1999)
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[Publications] Nagayama et al.: "Enhanced efficiency of trans criptionally targeted ・・・"Cancer Research. 59・13. 3049-3052 (1999)