1998 Fiscal Year Annual Research Report
未分化間葉系細胞の骨芽細胞への分化の分子細胞生物学的解析
Project/Area Number |
10877297
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
米田 俊之 大阪大学, 歯学部, 教授 (80142313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 理行 大阪大学, 歯学部, 助教授 (60294112)
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Keywords | 骨芽細胞 / 脂肪細胞 / 骨粗鬆症 / PPARγ / BMP / Smad / エストロゲン |
Research Abstract |
1. 未分化間葉系細胞分化実験モデルの確立 骨芽細胞および脂肪細胞の両者に分化誘導が可能である未分化間葉系細胞として、C3H10T1/2、PA6およびF442A細胞が有効であることを見出した。また、次項で述べるサイトカインを巧みに使い分けることにより、それぞれの細胞の分化ステージを明らかにした。さらには、卵巣除去術を応用することにより、骨髄細胞の脂肪分化を検討できるin vivo実験モデルを構築中である。一方、脂肪細胞の分化程度を定量化するために、G3PDHの酵素活性を指標とする有効なアッセイ系の確立にも成功している。 2. 未分化間葉系細胞を骨芽細胞あるいは脂肪細胞に誘導させるサイトカインの同定 骨形成誘導因子であるBMPが、未分化間葉系細胞を骨芽細胞のみならず脂肪細胞にも分化誘導できることを見出した。また、脂肪細胞分化を制御する転写因子として知られているPPARγの活性化薬剤を、上記の未分化間葉系細胞に加えると、脂肪細胞への分化が選択的に誘導されることが確認された。興味あることに、PPARγ活性化物質の脂肪分化誘導の程度は、用いる細胞により異なっていたことから、PPARγの発現をコントロールすることが、骨髄細胞の脂肪分化を抑制することに結びつくと示唆された。 3. エストロゲンの脂肪分化への生物学的作用 これまでに、エストロゲンが脂肪細胞分化を抑制することを示唆する実験結果を得ている。今後さらに検討を重ね、エストロゲンの骨芽細胞及び脂肪分化への影響を詳細に解明するとともに、その作用メカニズムを分子レベルで明らかにしていく予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Riko Nishimura: "Combination of interleukin-6 and Soluble Interleukin-6 Receptors induces Differentiation and Activation of JAK-STAT and MAP Kinase Pathways in MG-63 Human Osteoblastic Cells." J Bone Mineral Research. 13・5. 777-785 (1998)
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[Publications] Riko Nishimura: "Smad5 and DPC4 are Key Molecules in Mediating BMP-2-Induced Osteoblastic Differentiation of the Pluripotent Mesenchymal Precursor Cell Line C2C12" J Biological Chemistry. 273・4. 1872-1879 (1998)
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[Publications] Sakamuri v.Reddy: "Isolation and characterization of a cDNA clone encoding a novel peptide(OSF)that enhances osteoclast formation and bone resorption" J cellular Physiology. 177. 636-645 (1998)
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[Publications] Gabriel Mbalaviele: "Cadherin-6 mediates the heterotypic interactions between the hemopoietic osteoclast cell lineage and stromal cells in a murine model of osteoclast differentiation" J Cell Biology. 141・6. 1467-1476 (1998)
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[Publications] 西村理行: "SmadファミリーによるTGF-Bスーパーファミリーのシグナルの制御" ホルモンと臨床. 47・1. 79-88 (1999)
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[Publications] 西村理行: "骨形成因子BMPの作用機構と骨形成" 臨床科学. 34・10. 1378-1386 (1998)