1998 Fiscal Year Annual Research Report
周術期の呼吸障害に対する呼吸筋活動電位によるオンライン分析・診断法の開発
Project/Area Number |
10877321
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
染矢 源治 新潟大学, 歯学部附属病院, 教授 (60107787)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 勝彦 新潟大学, 歯学部附属病院, 助手 (80282987)
瀬尾 憲司 新潟大学, 歯学部附属病院, 助教授 (40242440)
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Keywords | 呼吸筋活動電位 / 精神鎮静法 / 横隔膜 / 肋間筋 / ヘリカルCT / 超音波断層装置 |
Research Abstract |
ヒトの呼吸筋活動電位の導出を行い、これを換気力学的方法と併せて呼吸生理学的に解析し、呼吸モニターとして臨床応用を検討している。 呼吸筋活動電位の導出はφ0.2mmのエナメルコーティングの電極(特注)を用い、内外肋間筋は第3肋間で正中より3cm外側に刺入し、横隔膜は横隔膜付着部の第8肋間に刺入し呼吸筋活動電位の導出を試みた。目的の呼吸筋に安全でかつ的確に針電極を刺入する方法を確立するため、ヘリカルCT、超音波断層装置を用い、体表面から目的の筋までの距離、および刺入した針電極の方向・距離の計測を検討した。針電極を実際に1.0〜1.2cm刺入し、1mm幅で断層したヘリカルCTでは体表面から目的の呼吸筋への距離、および針電極刺入後の針電極の長さを計測した結果、ヘリカルCTでは刺入長が1.0〜1.2cmと極めて正確であった。一方、超音波断層装置ではヘリカルCTよりも解析能力がやや劣り、0.9〜1.4cmとなったが、呼吸筋活動電位の導出に大きな影響を及ぼすことのない許容範囲の誤差であった。このことから放射線の被曝がないことや、操作の簡便さを考慮すると本研究には超音波断層装置は十分応用できることが判明した。 そこで、今年度は超音波断層装置を用いて、針電極の予測刺入長、刺入方向を決定し、針電極より得られる筋電図変化から全身麻酔や鎮静法施行時の呼吸状態の変化を検討する予定である。
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