1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877332
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
栗田 賢一 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (40133483)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小木 信美 愛知学院大学, 歯学部, 講師 (90211127)
河合 幹 愛知学院大学, 歯学部, 教授 (50064788)
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Keywords | 顎関節 / 顎関節強直症 / 動物実験モデル / 羊 |
Research Abstract |
人間の顎関節に類似した大きさと機能を有する羊を用いて、顎関節強直症モデルの作製を目指し、下記の研究過程を終え、その結果を得ている. 1. 顎関節強直症の惹起手術の施行:全身麻酔下にて、羊(メリノ種、体重約60Kg.)の右側顎関節を開放し、下顎頭と側頭骨表面の軟骨層を出血するまでメスと回転切削器具で切除する.顎関節円板も同時に切除する.下顎骨より採取した骨(8×6×3mm)を下顎頭と関節窩の間に入れ、直径0.32mmのワイヤーを用いて2箇所で固定する.但し、固定の程度は顎運動を障害しない程度とする.本手術を11頭の羊に行い、1頭を術後すぐに屠殺し、5頭を術後4週に、5頭を術後12週に屠殺した. 2. 術後顎関節機能の観察:術後4、12週に屠殺し、その直後に開口域と側方運動域を測定した.また、術前開口域と側方運動域は全身麻酔時に測定した.術前、術後4、12週の結果は下記の如く、4週より12週経過することにより著しい運動制限を起こした. 開口域: 術前(54.6±4、7),4週(36.0±4.3 p<0.0001),12週(36.4±5.7p<0.0001) 右側運動域: 術前(36.4±3.4),4週(32.5±7.2),12週(22.6±6.2p<0.001) 左側運動域: 術前(36.9±2.4),4週(18.5±7.1 p<0.0001),12週(10.6±2.3p<0.0001) 3. 顎関節の摘出:惹起手術後4週、12週後に屠殺し、顎関節を一塊として摘出した. 以上の結果より、我々の予想通りに羊にて顎関節強直症モデルが作製できている.今後はこの標本をレントゲン診査および脱灰後病理組織学検査によりさらに検討する予定である.
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