1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877359
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
中村 洋 東京理科大学, 薬学部, 教授 (60092285)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 明 東京理科大学, 薬学部, 助手 (60138980)
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Keywords | リポソーム / リポソーム動電クロマトグラフィー / キャピラリー電気泳動 / 多環芳香族化合物 / 医薬品 / 分子認識 / van der Waals volume / 疎水性相互作用 |
Research Abstract |
1.各種リポソームの調製と擬似固定相としての評価 (1)各種リポソームの調製:エタノール注入法、超音波処理法、ボルテックス法等の方法を用い、卵黄レチシンとリン酸ジヘキサデシルより小さな1枚膜リポソーム(SUV)、多重層膜リポソーム(MLV)、及び大きな1枚膜リポソーム(LUV)を調製した。(2)リポソーム擬似固定相のキャラクタリゼーション:ニトロベンゼン及び3種のジニトロベンゼン異性体を試料とし、調製した各種リポソームを分離溶液とするリポソーム動電クロマトグラフィー(LEKC)を試みた。その結果、各リポソームはいずれも擬似固定相として機能することが判明した。2.SUVを用いたLEKCによる疎水性化合物の泳動挙動 LEKCの有用性を示す一端として、既にフラーレン化合物(C_<60>とC_<70>)の分離に成功している。この事実は、本法が類似の手法であるミセル動電クロマトグラフィー(MEKC)では分離し難い、疎水性が高く、かさ高い化合物群をも分離対象としうる可能性があることを示す。そこで、分子量(MW)並びに疎水性の指標となるvan der Waals volume(VWV)がほぼ等しく、立体構造が異なる多環芳香族炭化水素を試料とし、分子の立体構造に対する分離選択性を検討することにした。その結果、例えば、平面構造からなる9-フェニルアントラセン(MW254.33,VWV142.88)と水車状構造を有するトリプチセン(MW254.33,VWV143.25)は異なる泳道パターンを示し、LEKCが分子の疎水性のみならず、分子の形状を認識して分離を達成している可能性が示唆された。3.SUVを用いたLEKCによる医薬品の分離 本法による医薬品の分離について検討した。例えば抗生物質リファンピシン、リファマイシンSVの良好な分離が達成された。こうした結果から、本システムはリポソームによるドラッグデリバリーの予測や薬物の選択等にも応用可能と考えられる。
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Research Products
(1 results)