1998 Fiscal Year Annual Research Report
アセチルコリンエステラーゼが持つペプチダーゼ作用に着目した新規阻害剤の開発
Project/Area Number |
10877369
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
芳本 忠 長崎大学, 薬学部, 教授 (60088870)
|
Keywords | アセチルコリンエステラーゼ / プロリン / プロリルエンドペプチダーゼ / インヒビター / クローニング / エステラーゼ |
Research Abstract |
アセチルコリンエステラーゼがペプチダーゼ作用(Pro-X結合を切断)を持つと報告さていたがはっきりとした証拠が無かった。プロリルエンドペプチダーゼをはじめ種々のプロリン特異性ペプチダーゼ遺伝子の研究から新しいプロリルエンドペプチダーゼ・ファミリーの存在を見出し、アセチルコリンエステラーゼはこのファミリーに含まれることを明らかにした。 本年はヒト脳プロリルエンドペプチダーゼのクローニングを行い塩基配列を明らかにしたところ遺伝子は2762bp、アセチルコリンエステラーゼと同様にCatalytic triadはSer,Asp,Hisの順に位置し、活性セリン周辺の配列はGXSXGの共通配列が保存されていた。次いで、遺伝子をベクターに繋ぎ大腸菌で発現した。10リッター培養し酵素を単一に精製した。分子量79,000、酵素はDFPとPCMBで阻害された。部位特異的変異法でプロリンへの特異性を示すと推定されるTrp595を調べた。アラニンやアルギニンに変えると酵素活性は見られなかった。しかし、フェニールアラニンに変えることにより同じKm値を示した。このことから、595番目の位置にトリプトファンかフェニールアラニンがあるとそのベンゼン環にプロリンがスタックされ特異性を発現することが明らかになった。更に、FISH法を用いヒト染色体上での第6染色体上;のq13.6-q21に存在することを明らかにした。 Z-Pro-prolinalを基本骨格とし、保護基とアミノ酸を変えたインヒビターの合成を行った。これらインヒビターをアセチルコリンエステラーゼへの阻害作用について研究中である。
|
Research Products
(7 results)
-
[Publications] Hang,H-S.: "Cloning of thermostable glycerol kinase from Thermus flavus" Biochim.Biophys.Acta. 1382,. 186-190 (1998)
-
[Publications] Tanabe T.,: "Roles of the Ser146,Tyr159,and Lys163 Residues in the Catalytic Action of 7a-Hydroxysteroid Dehydrogenase from Escherichia coli" J.Biochem.124. 634-641 (1998)
-
[Publications] Kabashima,T.: "Prolyl endopeptidase from Sphingomonas capsulata: Isolation and characterization of the enzyme and nucleotide sequence of the gene" Arch.Biophis.Biochem.358. 141-148 (1998)
-
[Publications] Huang,H-S,: "Cloning,sequencing,high expressing,and crystallization of the thermophile the thermophile Thermus aquaticus Glycerol kinase" Biosci.Biotech.Biochem.62. 2375-2381 (1998)
-
[Publications] Ogasawara,K.,: "Jnusual slow unfolding rate causes the high stability of pyrrolidone carboxyl peptidase from a hyperthermophile,Pyrococcus furiosus" Biochemistry. 37. 17537-17544 (1998)
-
[Publications] Yoshimoto,T.: "Handbook of Proteolytic Enzymes" Barret,Rawlings and Woessner, 3 (1998)
-
[Publications] Kitazono,A.: "Handbook of Proteolytic Enzymes" Barret,Rawlings and Woessner, 2 (1998)