1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10877386
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
寺崎 哲也 東北大学, 薬学部, 教授 (60155463)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細谷 健一 東北大学, 薬学部, 教務職員 (70301033)
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Keywords | 血液脳脊髄液関門 / 脈絡叢上皮細胞 / トランスジェニックラット / 脳 / T-抗原 / 不死化細胞クローン / System-A / アミノ酸輸送 |
Research Abstract |
温度感受性SV40T抗原遺伝子導入トランスジェニックラットの脈絡叢より脈絡叢上皮細胞をトリプシンEDTA処理により採取し、10%FBS含有DMEM培地にて5%CO_2雰囲気下33度で培養した。増殖の速い細胞株について2回コロニー形成を行い、ペニシリンカップを用いて単一細胞由来の細胞株(TR-CSFB)5株を単離した。これらTR-CSFBは上皮細胞特有の敷石状の形状を示し、Western blot法によりSV40T抗原の発現が明らかとなった。TR-CSFBは35から40時間のdoubling timeで増殖し、50代の継代においても細胞の形状に大きな変化はなかった。脈絡叢上皮細胞に発現が報告されているtransthyretinがTR-CSFBでも発現していることが免疫染色法により明らかになり、脈絡叢上皮細胞の刷子縁膜での局在が報告されているNa^+,K^+-ATPaseがTR-CSFBの頂側膜側に局在していることが共焦点レーザー顕微鏡により明らかとなり、単離した細胞株は脈絡叢上皮細胞であることが示された。さらに、脈絡叢上皮細胞はL-prolineを輸送するsystem Aが機能していることが知られているが、TR-CSFBにおいては[^3H]-L-prolineの細胞内取り込み量は少なくとも30分間は直線性を示し、Na^+依存性、ouabain感受性及び濃度依存性を示した。Michaelis定数は1.5mM、最大取り込み速度は2.4nmol/(min-mg protein)であった。このL-prolineの取り込みはsestem Aの特異的基質であるα-methylaminoisobutylic acidにより約80%阻害された。従って、本法によって増殖可能でsystem AによりL-prolineを取り込む輸送機能を有した脈絡叢上皮細胞株が樹立できた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] T. Kitazawa: "Efflux of taurocholic acid across the bolld-brain barrier : Interaction with cyclic peptides" J. Pharmacol. Exp. Ther.286. 890-895 (1998)
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[Publications] T. Terasaki: "The blood-brain barrier efflux transporters as a detoxifying system for the brain" Adv. Drug Deliv. Rev.(in press). (1998)
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[Publications] S. Song: "Modulation of the tumor disposition of vinca alkaloids by PSC 833 in vitro and in vivo" J. Pharmacol. Exp. Ther.287. 963-968 (1998)
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[Publications] T. Terasaki: "Development of Brain Efflux Index (BEI) Method and Its Application to the Blood-Brain Barrier Efflux Transport Study. in “An Introduction to the Blood-Brain Barrier : Methodology and Biology"." W. M. Pardridge, Cambridge Univ. Press., 8 (1998)