1999 Fiscal Year Annual Research Report
勤労者とその家族の生活リズム、ストレス状況、QOLの相互関連についての研究
Project/Area Number |
10877406
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Research Institution | St. Luke's College of Nursing |
Principal Investigator |
錦戸 典子 聖路加看護大学, 看護学部, 助教授 (10172644)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
影山 隆之 大分県立看護科学大学, 看護学部, 助教授 (90204346)
成瀬 和子 聖路加看護大学, 看護学部, 助手 (70307122)
川越 博美 聖路加看護大学, 看護学部, 教授 (50297066)
小林 敏生 福島県立医科大学, 医学部, 助教授 (20251069)
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Keywords | 勤労者 / 家族 / 生活リズム / ストレス |
Research Abstract |
本研究は、某出版社の勤労者約500名とその配偶者を対象に、睡眠時間等の生活リズムやストレス状況、心身の健康度、QOL等に関する質問紙調査を実施した。 勤労者の睡眠時間に関しては、平日の睡眠時間が6.5±1.0hr(平均±標準偏値,以下同じ)であり、性・年齢差はなかった。月残業時間60hr以上の場合に睡眠時間は有意に短くなり、これと独立して、職業性ストレスチェックリストで評価した仕事の量的負担感が強い場合にも、睡眠時間が有意に短いことが認められた。対象者の平日睡眠時間はもっぱら仕事量に規定されていることが推察された。一方、本人が必要と思う睡眠時間は7.3±0.9hrであり、20歳代で有意に長く(性差なし)、これと独立して、半年以内に大きなストレッサーとなるようなライフイベントが2項目以上ある場合にも有意に長くなることが認められた。前者の関連はこれまで報告されてきたことと一致する。後者の関連は睡眠が浅化しているためかもしれないが、ストレスにより適応的に睡眠需要が増えている可能性も否定できない。 今後、勤労者の生活リズムや心身の健康状況に、どのような因子が影響を及ぼしているか、家族間の関連を含めて、さらに解析を進める予定である。それらの知見を踏まえて、最終年度は、どのような介入(健康支援)が有効であるのか、質的なデータの収集も含めて、検討していきたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 小林敏生,錦戸典子,影山隆之,原谷隆史: "簡易質問紙によるジョブストレスの評価"産業精神保健. 7巻2号. 114 (1999)
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[Publications] 影山隆之: "勤労者と家族の生活時間"日本精神衛生学会第15回大会抄録集. 38 (1999)
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[Publications] 錦戸典子,影山隆之,小林敏生,原谷隆史: "簡易質問紙による職業性ストレスの評価"産業精神保健. 8巻2号(発行予定). (2000)