1999 Fiscal Year Annual Research Report
視覚障害者のための博物館における学習活動の展開と学習教材の開発に関する予定
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10878026
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Research Institution | Kanagawa Prefectural Museum of Cultural History |
Principal Investigator |
奥野 花代子 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 専門学芸員 (30132913)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 武宏 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 技師 (30280796)
田口 公則 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 学芸員 (70300960)
広谷 浩子 神奈川県立歴史博物館, 学芸部, 主任学芸員 (10205099)
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Keywords | 視覚障害者 / 盲学校 / 博物館利用 / 博物館のマネージメント / ユニバーサル・ミュージアム / 学習教材の開発 / 学習活動の展開 / 博物館の貸し出し教材 |
Research Abstract |
11年度は次のような調査・研究活動を実施した。 ○ 視覚障害者が利用しやすい博物館について「ブレーンストーミング」や意見交換会の開催。 ○ 神奈川県立生命の星・地球博物館と神奈川県立平塚盲学校との連携活動。 ・平塚盲学校の当館見学の協力と博物館資料(動物の剥製)を用いた学習活動の実施。 ・平塚盲学校の先生方との意見・情報交換。 ○ 特別展「のぞいてみよう!5億年の海」にて、触れる化石の展示や立体コピーを利用した展示の試行。 ○ 視覚障害者の学習を考慮し、「触る」ことを基本とした教材の検討と資料収集。 例.貝類標本、化石標本、点字ソフト、関連書籍類等。 ○ 視覚障害者向けの学習プログラムを前提として一般来館者(晴眼者)に「博物館研究テクニック講座」を開催(1999.2「生きもののはかり方(1)・(2)」)。 ○ 全国の博物館における視覚障害者の対応について概要調査と情報収集。 ○ 博物館を利用する視覚障害者の方から博物館への要望等のヒアリング。 ○ 当館の視覚障害者への取り組み等について-別記報告書で発表。 視覚障害者の中には初めから「博物館に行ってもしょうがない」と諦めている方がいる。それは、必要最低限ではあるが、展示にバリアが存在していることが一因である。そのためには視覚障害者にも楽しめる展示を工夫する必要がある。例えば、五官(感)が使える展示のしかたや触れる展示物の用意である。また、盲学校や視覚障害者が団体で利用する際の学習支援活動である。盲学校等と連携・協力がはかれる体制づくりが最も重要である。最終的にはこれらの活動をとおして「すべての人に優しい博物館のありかた」をめざす。
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Research Products
(1 results)