1998 Fiscal Year Annual Research Report
文部省主催-CIE協賛各種研究会が成立期社会科カリキュラム編成に与えた影響の分析
Project/Area Number |
10878037
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
谷本 美彦 宮崎大学, 教育学部, 教授 (80041052)
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Keywords | 成立期社会科 / 初期社会科 / 幼稚園・小学校教員研究集会 / 小学校教員研究集会 |
Research Abstract |
本年度は、2年計画のうちの初年度に当たる。そこで、昭和22年に新設された社会科のカリキュラム編成や実践の定着化に、影響を与えた文部省主催・CIE協賛の研究会のうち昭和24〜26年に開催された幼稚園・小学校教員研究集会に焦点を絞って資料収集と分析を行った。 資料収集に当たっては、国会図書館、国立教育研究所及び東京大学図書館等に所蔵されている各県の教育史を調査し、各地区の開催地を確定する作業を行った。その結果、北海道を除く7地区の開催地は、ほぼ確定できた。それを手がかりに、各地区の研究会会録または報告書の収集にあたった。その結果、昭和24年度開催5地区、昭和25年度開催1地区、昭和26年度2地区の報告書を収集することができた。 まだ未収集の報告書等が多いが、平成11年度10月段階で収集出来たものを手がかりに、中間的な分析を行った。その結果を、平成10年10月3日・4日に福岡教育大学で開催された日本教育方法学会第34回大会〔題目:成立期社会科の定着過程の研究(III)〜幼稚園・小学校教員研究集会を中心に〜〕で報告した。現段階では、広領域的社会科から一教科的社会科へ移行する傾向は認められるが、社会科に含まれる社会認識教育のレベルアップはほとんど認められない。 来年度に向けて、まだ未発掘の資料の収集に努め、今年度の分析結果をさらに精緻なものへと深めるとともに、その成果を公にしたい。
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