1999 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いる適応型命令スケジューリングの研究
Project/Area Number |
10878046
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
梅谷 征雄 静岡大学, 情報学部, 教授 (40293592)
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Keywords | RISCプロセッサ / 遺伝的アルゴリズム / 命令スケジューリング / コンパイラ / CISC |
Research Abstract |
本年度はSparc系RISCプロセッサに対する適用実験をさらに推進し、Ultra SparcIIチップに対するデータの収集と、従来のGccコンパイラに加えてSunCコンパイラの生成する命令コードに対する適用を行った。この結果、いずれの場合も遺伝的スケジューラが既存コンパイラよりも優れた命令スケジューリングを行う事を実証した。また、遺伝的スケジューラが予想通りチップの特性に応じた適応的スケジューリングを行っていること、Gccコンパイラに対する遺伝的スケジューラの優位が新しいチップ程際立つ事からGccコンパイラがハードウエアの進化から乖離した状況にあることなどが明らかになった。これらの成果は情報処理学会論文誌2000年4月号に掲載される予定である。 さらに今年度は、PC用プロセッサの代表としてPentiumIIプロセッサに対する適用実験を行い、現代でBorlandCコンパイラの生成コードを最大5%上回るプロセッサ性能を得ている。Sparc系の最大20%を下回る要因としてはPentiumIIがCISCのアーキテクチャを踏襲していることが挙げられ、またハードウェアレベルのスケジュールが徹底しているために命令スケジュールの余地の少ない事が予測される。今後さらに高性能のPentiumチップに対し実験を行いたい。
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Research Products
(1 results)