1998 Fiscal Year Annual Research Report
強結合電子泡プラズマの形成と特性に関する実験的研究
Project/Area Number |
10878071
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
道下 敏則 京都大学, 総合人間学部, 助手 (00166050)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯山 哲守 京都大学, 総合人間学部, 助手 (90026815)
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Keywords | 電子泡 / プラズマ / ペニング型電極 / 電界放射 / 液体ヘリウム / 非線型 |
Research Abstract |
本研究は、電界放射型(Fieid Emission)電子銃をもちい液体ヘリウム(^4He-I,-II)中に多数(≧10^<10>個程度)の電子を注入し、多くの電子泡群の形成を行ない、12Tの超伝導磁場装置とペニング型閉じ込め電極を用いて電子泡群を捕捉、閉じ込め、非線型現象などをはじめとするその特性を研究することを目的としている。 本年度は超高磁場中で電界放出型電子銃から液体ヘリウムへ有効に入射するためのシステムの製作を行ってきた。試作した電子銃は電解研磨法を用いて尖端半径5μm以下のW線針と100μmのスペースをもつ銅メッシュの構造を持ち、液体^4He中で約1μA(10^<13>個/s)の放出電流を得ている。 液体^4He内で電子泡の捕捉、閉じ込めには、非中性プラズマにおいてその有効性を確認したペニング型電極型を用いて行う。このため、等ポテンシャル面を形成する電極をコンピュータ制御旋盤で加工し、表面を金メッキを施した電極を制作した。この電極により、最小半径1cm、磁場方向に約2cmの回転双曲体領域の閉じ込め領域が形成される。さらに、超流動状態の実現のため、12テスラの磁場領域の排気装置(ブースタポンプおよび油回転ポンプを設置した。以上により、当初の目的の実験が可能となり、現在基礎的な実験を行っている。 また、真空中での電子集団の非線型的な振る舞いもあわせて研究を行ってきた。この結果、ヒステレシス現象、分岐現象さらにはカスケード的な波動の励起現象などが観測された。 これらの実験結果はプラズマの有限長を考慮したポンデラモーティヴ力による解析結果によく一致することが明らかとなった。
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[Publications] 道下 敏則: "Monte-Carlo Simulation on Moderation of Posistrons in Rare-Gas Solids" Jpn.J.Appl.Phys.37. 6253-6261 (1998)
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[Publications] 毛利 明博 他: "Confinement of Nonneutral Plasmas in a Trap Composed of a Cusped Magnetic Field and Electrostatic Octapole Field" Jpn.J.Appl.Phys.37. L1553-L1555 (1998)