1998 Fiscal Year Annual Research Report
高温プラズマ定常保持のための閉じ込め境界層の条件と密度限界の研究
Project/Area Number |
10878073
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Research Institution | National Institute for Fusion Science |
Principal Investigator |
山田 弘司 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助教授 (20200735)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 友宏 核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (60280591)
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Keywords | 周辺プラズマ / 密度限界 / 高温プラズマ磁場閉じ込め / 定常運転 |
Research Abstract |
本研究は境界層のプラズマパラメータが放電時間内では定常とみなされるものでも、より長い時間スケールでは変化し、高温プラズマの定常保持に影響することがありえることを明らかにすることが目的である。しかしながら現状は物理的特性時間から見て定常と考えられる高温プラズマの実現がようやく射程距離に入ってきた段階である。従って、現状行なえる実験観測からの予測により目的とする機構の解明の端緒を開くことが実際の目標となる。大型ヘリカル装置(LHD)を用いた実験研究は次年度以降となるので、平成10年度は研究の基盤として、実験データベースの整備および不純物ガスの影響を調べる実験準備を行った。これまで、集積された国際ステラレータデータベースを当該研究課題の方針に沿って見直した。同時に公開されているトカマク閉じ込めデータベースとの結合を海外の研究協力者と行った。この種の科学データベースの保守管理およびユーザーインターフェースについて、他分野の調査も行い、使いやすいものとなるよう検討を行った。LHDからの初期データをデータベースに加えた。実験では少量ネオンをガスパフすることを行い、放射崩壊による密度限界についてデータが出始めている。さらにネオンをドープしたべレット入射の試みを行い射出に成功した。これにより次年度に不純物のコアへの供給の影響を調べることができる。LHDを用いた初期実験ではこれまでの小型ヘリカル系装置では見られなかったダイバータ排気が閉じ込め境界層の性質を大きく変化させる影響が見えており、本研究のプラットホームとしてLHDが適切であることが分かった。また、磁場配位および磁場強度の効果も調査を開始した。
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