1998 Fiscal Year Annual Research Report
DNA結合ドメインをもたない核内レセプターSHPの機能解析
Project/Area Number |
10878108
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
大隅 隆 姫路工業大学, 理学部, 教授 (50111787)
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Keywords | SHP / Small heterodimer partner / 核内レセプター / ERR_γ / Two-hybrid法 / Skip |
Research Abstract |
SHP(Small Heterodimer Partner)は、DNA結合ドメインを欠くという特異な構造をもつ核内レセプターである。SHPは様々な核内レセプターとヘテロダイマーを形成するので、核内レセプターネットワークにおいて中心的な役割をもつことが期待されるが、その機能は不明である。本研究ではSHPの機能を探る目的で、以下の実験を行った。 SHPはラット成体において、肝臓、心臓、腎臓などで特に高く発現しており、その他、多くの臓器でも発現が認められる。これに対してSHPと強く相互作用する核内レセプターとしてクローニングされたERRγについては、ラット成体では発現が認められなかった。そこでマウス胎児について、in situハイブリダイゼーションによる解析を行ったところ、脳および神経管で特異的に発現していた。この発現パターンはSHPのそれと必ずしも一致しないが、ERRγが脳神経系の形成において重要な役割を担っている可能性を示すものとして、注目される。またERRγの部分欠失体を用いた実験によって、ERRγのN末端側ドメインはSHPとの相互作用に阻害的に働くことが示唆された。 一方、SHPと相互作用する新たなタンパク質を、酵母Two-hybrid法によってスクリーニングしたところ、癌遺伝子c-skiと相互作用するタンパク質として報告されていたSkipが同定された。得られたクローンはC末端側を欠失していたが、この部分欠失体と他の核内レセプターとの相互作用を見たところ、RAR、RXR、TR、PPARなどとの相互作用は見られなかった。ショウジョウバエのSkipホモログは、転写の盛んな染色体部分であるパフに局在するといわれているので、SHPとの機能的関係が注目される。
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Research Products
(1 results)