1998 Fiscal Year Annual Research Report
マイクロ遺伝子重合法を用いた人工バイオシグナル分子創出系の確立
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10878115
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
芝 清隆 癌研究会, 癌研究所細胞生物部, 主任研究員 (40196415)
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Keywords | バイオシグナル / 人工タンパク質 / 進化工学 / 繰り返し構造 / 新規活性物質 / 試験管内進化 / 生体高分子 / マイクロ遺伝子 |
Research Abstract |
「新しいバイオシグナル分子としての人工タンパク質を自由に創り出す系を確立する」ことを目的とした基礎実験を進めている。今年度は、大腸菌で発現させた人工タンパク質ライブラリーを大規模にスクリーニングする実験系の構築を進めた。人工タンパク質を発現する大腸菌を96穴のプレートで培養し、培養液を底がDEAEフィルターとなっている96穴プレートに移す。このプレートを凍結・融解の繰り換え処理をすることにより多量発現した人工タンパク質を菌体外に放出することが可能である。放出された人工タンパク質は、そのまま吸引によりDEAEフィルターを素通りさせ、ニッケルカラムの固相化した96穴のプレート回収する。人工タンパク質のN末にはポリヒスチジン配列が存在するため、人工タンパク質のみがこのプレートに固相化する。バックグラウンドのタンパク質を洗浄して最終サンプルとした。このようにな手順で、一度に96サンプルを扱え、短期間で簡便に人工タンパク質を疏抽出できる実験系が構築できたが、コストが高くつくといった問題を含んでおり、コストを下げるように手順の改良をおこなっている。 次に、特定の人工タンパク質の誘導体ライブラリーを効率よく産生するための新しい手法を確立した。これは、マンガン金属存在下でPCRをおこなうことにより高い変異を導入するミュータジェネシスPCR法と、目的とする遺伝子を一度断片化してから、再構成することにより変異体を作成するシャッフリングPCRを融合させたような方法である。現在扱っている人工タンパク質は、高い繰り返し性を有しているので、Dnaselによる部分切断後、マンガン金属存在下でサイクル反応をおこなうことにより、変異導入度の極めて高いライブラリーを作成することができるようになった。特に、ミュータジェネシスPCR法ではあまり得られない欠失変異が多いのが特徴で、新しい変異体ライブラリー作成方法として汎用性が高いと考えられる。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 芝 清隆: "アミノアシルtRNA合成酵素から見たゲノム形成のダイナミクス" 細胞工学. 17. 771-780 (1998)
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[Publications] 芝 清隆: "試験管の中での遺伝子の誕生" アカデミア. 173. 34-44 (1998)
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[Publications] K.Shiba, H.Motegi et al.: "Human asparginyl-tRNA synthetase : Molecular cloning and the inference of the evolutionary history of Asx-tRNA synthetase family" Nucl.Acds.Res.26. 5045-5051 (1998)
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[Publications] JW Chihade, K.Shiba et al.: "Strong selective pressure to use G : U to mark an RNA acceptor stem for alanine" Biochemistry. 37. 9193-9202 (1998)
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[Publications] C.Stehlin, K.Shiba et al.: "Species-specific differences in the operational RNA code for aminoacylation of tRNAPro" Biochemistry. 37. 8605-8613 (1998)
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[Publications] S.Kim, K.Shiba et al.: "Biochemical and phylogenetic analyses of methionyl-tRNA synthetase isolated from a pathogenic microorganism, Mycobacterium tuberculosis" FEBS lett.427. 259-262 (1998)
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[Publications] K.Shiba: "In vitro constructive approaches to the origin of coding sequences" J.Biochem.&Mol.Biol.31. 209-220 (1998)