1998 Fiscal Year Annual Research Report
DNAワクチンを用いた傍腫瘍性神経症候群のモデル開発とその解析
Project/Area Number |
10878142
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Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
和中 明生 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (90210989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 悌司 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (10106487)
森 徹自 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (30285043)
清澤 秀孔 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (30295422)
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Keywords | DNA ワクチン / 傍腫瘍性神経症候群 / 細胞障害性T細胞 / 融合蛋白 / Mel-N1 / マウス |
Research Abstract |
DNAワクチンは抗原蛋白遺伝子を組み込んだプラスミドDNAを直接皮膚などに注射することによりプラスミドに組み込んだ遺伝子を細胞内で発現させ、できた蛋白に対するCD8+T細胞を活性化させ細胞障害性T細胞を誘導するものである。本研究では傍腫瘍性神経症候群のモデル開発の第一歩として傍腫瘍性神経症候群の原因蛋白として最も頻度の高いMel-N1 (別名Hu抗原Hel-N1)を取り上げ、これを標的とした。Mel-N1はマウス由来の蛋白で正常マウス神経細胞に多量に含まれるRNA結合蛋白であり、これのみを免疫したのでは免疫原性が低い(自己免疫を誘導する必要がある)と考えられる。本研究では仔の欠点を克服する目的で、Mel-N1をより免疫原性の高いβガラクトシダーゼ蛋白に融合した形で発現させ、Epitope spreading現象を利用してMel-N1に対する細胞性免疫を賦活化させることを目的とした。対照群として外来遺伝子を組み込んでいないプラスミド、およびβガラクトシダーゼ蛋白と融合していないMel-N1を発現するプラスミドをDNA免疫したマウスを作成した。結果はまず液性免疫の獲得状況をリコンビナントMel-N1蛋白を用いてELISA法により検定したところ、βガラクトシダーゼ融合蛋白を発現させた群で有意に抗Mel-N1抗体が上昇していた。さらにMel-N1を強制発現させた細胞株をターゲットとしたCTLアッセイ(細胞障害性T細胞の活性を測定する方法)を行ったところ、対照群に比して高いCTL活性を示したものの有意な活性上昇は検出されなかった。これらのマウスでは他覚的に皮膚の異常や行動の異常等は観察されなかった。Hu抗原を主体とする傍腫瘍性神経症候群では主に感覚神経系に異常が認められるので、今後はこのマウス群において末梢感覚の検定を進める予定である。
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[Publications] Kanazawa K. et al.: "Expression pattern of a novel death-promoting gene, DP5, in the developing murine nervous system" Mol. Brain Res.54. 316-320 (1998)
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[Publications] Kitanaka, J. et al.: "Genomic organization and chromosomal location of a LIM/homeodomain gene Lhx8" Genomics. 49. 307-309 (1998)
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[Publications] Matsumoto K, et al.: "Molecular cloning and distinct developmental expression pattern of spliced forms of a novel zinc finger gene wiz in the mouse cerebellum" Mol. Brain Res.61. 179-189 (1998)
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[Publications] Kiryu-Seo, S. et al.: "A sequence-specific splicing activator, tra2beta, is up-requlated in response to nerve injury" Mol. Brain. Res.62. 220-223 (1998)
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[Publications] Imaizumi, K. et al.: "The Cell Death-promoting Gene DP5, Which Interacts with the BCL2 Family, Is Induced during Neuronal Apoptosis Following Exposure to Amyloid beta Protein" J. Biol. Chem.274. 7975-7981 (1999)
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[Publications] Homma, Y. et al.: "Eos : a novel member of the ikaros gene family expressed predominantly in the developing nervous system" FEBS lett.in press. (1999)