1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10897026
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Research Institution | 山梨医科大学 |
Principal Investigator |
橋本 敬太郎 山梨医科大学, 医学部, 教授 (10004665)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 勝英 熊本大学, 医学部, 教授 (00040220)
千葉 茂俊 信州大学, 医学部, 教授 (30004659)
遠藤 政夫 山形大学, 医学部, 教授 (40004668)
菅野 盛夫 北海道大学, 医学部, 教授 (00109422)
安孫子 保 旭川医科大学, 医学部, 教授 (90041821)
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Keywords | 心不全 / 虚血性心疾患 / 不整脈 / イオンチャネル / 受容体平滑筋 / 強心薬 / 突然死 |
Research Abstract |
壮年期においては心筋梗塞を含む虚血性心疾患の履患率が上昇し、心不全や重症不整脈により突然死を招くことが多いが、その発生機序やそれに対する有効な薬理学的予防手段は未だ確立されていない。これまでは不整脈、心不全、心筋虚血などの専門家が独自にそれぞれの病態生理学の解明、治療手段の開発を目的とした研究を行っていたが、残念ながら生命予後の改善は必ずしもはかられていない。逆に抗不整脈薬、強心薬の使用は生命予後を悪化させる場合があることが、いくつかの臨床大規模試験で示されている。このような心臓作用薬の開発に於ける手詰まり的な状況を打開するために、巨視的な立場から創薬を見直す必要があり、抗不整脈薬、強心薬、虚血性心疾患治療薬の専門家が協力しあい、分子、細胞、器官、個体レベルまでの幅広い研究領域の成果を持ち寄り、新しい研究戦略を考える研究班を組織した。 イオンチャネルの基礎的研究においては心筋のKチャネルの薬物や生体内活性物質による制御を中谷、當瀬、遠藤、萩原、堀江班員が、心筋イオン交換系に対する薬理学的検討を木村班員が、平滑筋イオンチャネルの特性につき飯島班員が提示した。虚血心筋保護に関しては安孫子、西、重信、橋本班員が心筋代謝、細胞内イオン環境、不整脈などを指標にした見解を示した。心不全治療に関しては、自律神経を会する心機能の解析や受容体変化、心筋収縮性などを修飾する薬物などを、菅野、長尾、千葉、児玉、辻本班員が示した。各方面の最新の研究成果を持ち寄り、お互いの理解を深めることが出来た会義を通じて、各人の研究の展望と、今後の薬物開発に於ける困難さと、希望が示された。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Xue, Y.X.et al.: "MS-551 and KCB-328, two class III drugs aggravated adrenaline-induced arrhythmias" British Journal of Pharmacology. 124. 1712-1718 (1998)
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[Publications] Chen, M.et al.: "Phospholipase A2 is not responsible for lysophosphatidylcholine-induced damage in" American Journal of Physiology. 275. H1782-1787 (1998)
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[Publications] Yoshimoto K.et al.: "Histamine H1-receptor-mediated increase in the Ca^<2+> transient without a change in the Ca^<2+>.." British Journal of Pharmacology. 124・8. 1744-1750 (1998)
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[Publications] Sugawara, H.et al.: "A novel cardiotonic agent SCH00013 acts as a Ca^<++> sensitizer with no chronotropic activity.." Journal of pharmacology and Experimental Therapeutics. 281・1. 214-222 (1998)
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[Publications] Hirose, M.et al.: "Regional differences in cardiac effects of pituitary adenylate cyclase-activating.." European Journal of Pharmacology. 349(2-3). 269-276 (1998)
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[Publications] Lai, Z.F.et al.: "Intracellular chloride activity increases in guinea pig ventricular muscle during..." American Journal of Physiology. 275. H1613-1619 (1998)