1998 Fiscal Year Annual Research Report
環境負荷低減を目指した核燃料サイクルと廃棄物管理システムの研究企画調査
Project/Area Number |
10898017
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
田中 知 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (10114547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大津 繁樹 東京大学, 大学院・工学系研究科, 講師 (30272397)
山口 憲司 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (50210357)
長崎 晋也 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20240723)
寺井 隆幸 東京大学, 工学部・附属総合試験所, 助教授 (90175472)
森山 裕丈 京都大学, 原子炉実験所, 教授 (90127150)
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Keywords | 廃棄物高度管理システム / 燃焼と核変換 / 新再処理プロセス / リサイクル燃料 / 環境負荷低減 |
Research Abstract |
環境負荷低減という観点から、新しい核燃料サイクルと廃棄物管理システムの実現に必要な基礎的研究課題の明確化とその具体的解決方策の明示を目的とした企画研究調査を行った。 その結果、第1には、核燃料の資源としての有効利用と廃棄物発生量の低減を主目的としたリサイクル燃料を想定し、マイナーアクチニドや核分裂生成物を含む燃料の物性的特性評価と燃料としての製造加工法の最適化を検討した。第2に様々な炉型を対象として、その中での含プルトニウム燃料、含マイナーアクチニド燃料、含核分裂生成物燃料の燃焼特性を評価するとともに、燃焼後のプルトニウム、マイナーアクチニド、核分裂生成物の収率とその同位体組成を評価し、さらには核変換として捉えたときの変換効率を求めた。第3に、廃棄物発生量、核分裂生成物の除染率、アクチニドの回収率という観点からピュレックス法再処理の高度化を検討するとともに、マイナーアクチニドや核分裂生成物の分離回収プロセスの検討を行い、相互の比較を通して今後の問題点を抽出整理した。また、新しい再処理方法に関しても科学的かつ工学的検討を加えた。第4に、環境負荷低減という観点から高レベル放射性廃棄物の地層処分概念の高度化を図るとともに、固体物性という観点からの新しい固化体の評価、群分離された放射性廃棄物の処分方法の検討と核変換の有効性との整合性、2次廃棄物を含めた処分システムの評価を行った。そして最後に、これらのシステムの統合と環境負荷という観点からの評価を行った。
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