1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10898023
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
徳永 勝士 東京大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (40163977)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三輪 史朗 沖中記念成人病研究所, 所長(研究職) (40034954)
菅野 晴夫 癌研究会, 癌研究所, 名誉所長(研究職) (10085615)
榊 佳之 東京大学, 医科学研究所, 教授 (10112327)
五條堀 孝 国立遺伝学研究所, 生命情報センター, 教授 (50162136)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
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Keywords | ヒト遺伝子多様性 / 人類進化 / 生活習慣病 / 複合疾患 / 遺伝子変異 / 生命倫理 |
Research Abstract |
ヒト遺伝子多様性に関する各班員のこれまでの研究成果の概略の発表と討論、現在直面する問題点の整理、ならびに今後の一層の発展に向けた研究戦略の検討、倫理面で今後なすべきことの把握、などを目的として2回の班会議を、東京大学および国立遺伝学研究所(三島)において開催した。 ヒト遺伝子多様性研究が人類進化の根本的理解に必須であり、また各種の生活習慣病を含む複合疾患(complex disease)の遺伝的素因の解明になくてはならないこと、そのためにマイクロチップ法などの新しい遺伝子変異のスクリーニング法の導入および開発が急務であること、そして、さまざまな環境への遺伝的適応の実態を知るうえでも極めて重要であり、将来その成果が多くの人々の健康に貢献する重要な研究であることが確認された。また同時に、血液試料の収集・保管、個人情報の管理、少数民族問題など、社会・倫理面で十分な考慮を払う必要も認識され、ガイドライン作成の必要性についても同意が得られた。各班員がこれまでに収集・保存してきた試料についてアンケート調査を行い、リストを作成している。 研究代表者の徳永は、ヒトの遺伝子で最も多様性に富むことで知られるHLA遺伝子群を対象にした国際会議に参加、講演し、各国の研究者との情報交換に務めた。その他の班員の多くも、ヒト遺伝子多様性研究に関連する研究活動のため、国内外の会議や調査に参加して、情報の収集を行った。 以上のような成果に基づき、今後格段の発展・展開が強く望まれる研究領域であるとの認識に立って、平成11年度発足科学研究費補助金「特定領域研究(B)」に申請することに賛同が得られた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Park MH.: "Distribution of HLA haplotypes inKoreans based on 107 families." Tissue Antigens. 51・4i. 347-355 (1998)
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[Publications] Ogawa A.: "Diversity of HLA-B61 alleles and haplotypes in East Asians and Spanish Gypsies." Tissue Antigens. 51・4i. 356-366 (1998)
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[Publications] Hatta Y.: "Identification of the gene variations in human CD22." Immunogenet.(in press). (1999)
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[Publications] Furukawa H.: "Polymorphism of TAPASIN and its linkage disequilibria with HLA class II genes in the Japanese population." Tissue Antigens. 52・3. 279-281 (1998)
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[Publications] Hatta Y.: "HLA genes and haplotypes in Ryukyuan suggest arecent gene flow to the Okinawa islands." Human Biology. (in press). (1999)
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[Publications] Matsushita M.: "Novel variations of human SHP-1." Immunogenet.(in press). (1999)