2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10F00060
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
西村 克彦 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Lingwei 富山大学, 大学院・理工学研究部(工学), 外国人特別研究員
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Keywords | 磁気熱量効果 / 蓄冷材 / 希土類化合物 |
Research Abstract |
これまでの研究成果からGdCo2B2の磁気熱量料効果(MCE)は、ΔTmax=6.7K(ΔH=2T)であり、実用試験材料のLaFe13系やGs5Si2Ge2と同等であることがわかった.本研究では、GdCo2B2の元素置換により、MCEを損なうことなく磁気転移温度を上昇させることで、広い有効温度域をもつ高効率MCE材料を開発することを目的とし、Gd(Co1-xFex)2B2の作製と結晶構造解析およびMCE測定を行った。その結果,MCEのピーク温度が19Kから32Kに上昇すること,ΔTmax値は磁場変化5Tで15.4Kから8.OKに低下すること,しかしRCP(RelativeCoolingPower)はほぼ一定値で約450J/kgであることがわかった。また,TbCo2B2,DyCo2B2,HoCo2B2,ErCo2B2の作製と結晶構造解析およびMCE測定の結果から,磁気エントロピー変化ΔSが磁場変化5Tで、6.2J/kgK(R=Tb)、12.IJ/kgK(R=Dy)、12.2J/kgK(R=Ho)を持つことがわかった。これらの磁気熱量材料は、MRIなど超伝導を使った高度医療機器の磁気蓄冷材として有効であることがわかった。 また、Dy1-xHoxNi2B2C(x=0,0.5,1.0)のMCE調査では、磁気転移温度とMCE最大値温度がHo濃度とともに低温側にシフトすることがわかった。磁気エントロピー変化ΔSは、磁場変化7Tで、22.1J/kgK(x=0)、22.4J/kgK(x=0.5)、22.3J/kgK(x=1.0)とすべて大きいことがわかった。対応するRCPは、464J/kg(x=0)、448J/kg(x=0.5)、425J/kg(x=1.0)であった。
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Research Products
(3 results)