2010 Fiscal Year Annual Research Report
イネにおける高温ストレス応答に対する植物SUMO修飾機構の細胞機能研究
Project/Area Number |
10F00113
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
伊藤 紀美子 新潟大学, 自然科学系, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ATTIA K.A. 新潟大学, 自然科学系, 外国人特別研究員
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Keywords | SUMO / SUMOYlation / rice / thermotolerance / nuclear domain |
Research Abstract |
SUMO (Small Ubiquitin like Modifier)はユビキチン様の小さなタンパク質であり、SUMOが標的タンパク質に結合することをSUMO化と呼ぶ。これまでイネにおいて5つのSUMO類似配列およびSUMO化に関わる遺伝子の単離を行い、また、人工タンパク質の合成により、抗SUMO1/2抗体を作成した。そこで、(1)高温、強光ストレス環境下におけるSUMOの標的タンパク質の同定、また、(2)SUMOの細胞内局在性を明らかにする事を目的に研究を行った。 (1)SUMOの標的タンパク質の同定 各種温度ストレス条件において育成させたイネ発芽種子からタンパク質を抽出し、免疫共沈降法により、SUUO1/2抗体とともに沈降したタンパク質をLC-MS/MSを用いてタンパク質同定を行ったが、現在のところ、あまり良い結果が得られていない。精製法を工夫して再度試みる予定である。 (2)細胞内局在性の解析 これまで、SUMO1~3について蛍光タンパク質との融合遺伝子を作成し、タマネギ表皮細胞を用いた一過性発現系により、種々の細胞マーカーやSUMO結合因子を共発現させ、細胞内局在化の解析を行った。現在SUMO4についても同様に、蛍光タンパク質との融合ベクターを完成させ、細胞内の局在性を検証中である。また、SUMO5についても同様に蛍光タンパク質との融合ベクターを作成中である。
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