2010 Fiscal Year Annual Research Report
T細胞サブセットにおけるプロスタノイド受容体の役割の解析
Project/Area Number |
10F00120
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
成宮 周 京都大学, 医学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
CHENGCAN Yao 京都大学, 医学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | T細胞 / Th1細胞 / プロスタグランディン / 炎症 / IL-12 Receptor / 免疫分子生物学 / 遺伝子改変動物 / 創薬 |
Research Abstract |
(1)PGE_2はTCRで活性化したCD4 T細胞でIL-12Rβ2発現を増強する。 私達はTCRで活性化したT細胞において、T-betやIFN-γの発現上昇は認められないが、IL-12非依存性の経路を介してIL-12Rβ2の発現が上昇することを見出した。PGE_2と同時にIFN-Gで刺激を行うと、IL-12Rβ2のさらなる発現上昇が認められた。EP2とEP4を介するPGE_2誘導性のIL-12Rβ2はIL-12刺激に応答し機能する。さらに阻害剤やアゴニストを用いた検討により、PGE_2誘導性のIL-12Rβ2の発現上昇はPI3K-AktとcAMP-PKA両方の経路に関与することを見出した。 (2)IFN-γシグナル依存的、非依存的なcAMPによるIL-12Rβ2の誘導。 私達はマイクロアレイを用いた解析から(a)野生型ならびにIFN-γR1欠損マウス由来T細胞でcAMPがIL-12Rβ2のmRNA発現を上昇させる(b)cAMPがIFN-γシグナルの下流分子(Ifngr1, Ifngr2, Jak2, Stat1, Irf1)のポピュレーションを強く変化させることを見出した。一方、IFN-γR1欠損マウス由来のT細胞ではこのようなポピュレーションの変化は確認されなかった。さらに、cAMP単独ではどのようなタイプのT細胞でもIL-12Rβ2の発現が誘導されるが、cAMPとIFN-γもしくはTCRの刺激によって強くIL-12Rβ2の発現が誘導された。IFN-γR1もしくはSTAT1欠損マウス由来のT細胞では誘導されなかった。 (3)IFN-γシグナル依存性のcAMPによるIL-12Rβ2の誘導はIFN-γR1を介している。cAMPのT細胞刺激はIFN-γR1発現だけでなくINF-γによって誘導されるSTAT1活性化とIL-12Rβ2の発現を増強する。 (4)IFN-γシグナル非依存性のcAMPによるIL-12Rβ2の誘導はタンパク合成を必要としない。CREB発現抑制細胞ではcAMP誘導性のINF-γR1とIL-12Rβ2の発現を抑制することから、PKA-CREBを介した経路が考えられる。 (5)PGE_2はin vivoでもIL-12Rβ2の発現を増強させる。MOG_<35-55>で免疫を行い、EP4アンタゴニスト投与したマウスのリンパ節のCD4T細胞はIL-12Rβ2の発現を抑制する。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Prostaglandin E_2-prostoglandin E receptor subtype 4 (EP4) signaling mediates UV irradiation-induced systemic immunosuppression2011
Author(s)
Kitipong Soontrapa, Tetsuya Honda, Daiji Sakata, Chengcan Yao, Takako Hirata, Shohei Hori, Toshiyuki Matsuoka, Yoshihiro Kita, Takao Shimizu, Kenji Kabashima, Shuh Narumiya
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Journal Title
Proc Natl Acad Sci USA
Volume: 108
Pages: 6668-6673
Peer Reviewed
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