2010 Fiscal Year Annual Research Report
雑音分析に基づく超高分解能室温動作フラックスゲート磁界センサの実現
Project/Area Number |
10F00376
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
笹田 一郎 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BUTTA Mattia 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 外国人特別研究員
|
Keywords | 基本波型直交フラックスゲート / オープンループモード / 負帰還モード / アモルファスワイヤ / センサの低雑音化 |
Research Abstract |
研究の第一ステップは,基本波型直交フラックスゲートセンサのモデルを励磁電流に対して作成することだった.私は,実験的にオープンループ(負帰還無し)モードでの励磁電流を構成する交流分と直流分の大きさに対する感度の依存性を求めた.そのモデルは理論計算によって妥当であることを検証した.そしてこれは,雑音を(オープンループモードで)最小化(7pT/√Hz@1Hz)する励磁条件の最適化へと繋がった. 次に,負帰還モードでセンサヘッドコアの複数ワイヤ化をテストした.そして本数を1,2,3本と増やすと共に雑音は減少する.ちなみに,アモルファスワイヤを3本用いると先述の雑音は5pT/√Hz@1Hzへ低下できた.ただ,4本に増やしてもそれ以上のSNの増加は得られなかった.更に雑音を低下するために,センサヘッドのコイル形状の工夫を行った.つまり,ワイヤコアの中央に誘起電圧検出用の短いソレノイドコイルを配置し,負帰還用コイルとしてワイヤ全体をカバーするものを用いる方注を試した.これによって,4pT/√Hz@1Hzを達成した. さらに,センサヘッドに内在する磁気雑音,電子回路の雑音の発生源についても検討を行った.
|