2010 Fiscal Year Annual Research Report
極低温および超臨界流体環境でのプラズマ先端材料プロセシング
Project/Area Number |
10F00385
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
寺嶋 和夫 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PAI David 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 極低温 / 超臨界流体 / プラズマ / 材料プロセス / アダマンタン |
Research Abstract |
極低温および超臨界流体環境でのプラズマ先端材料プロセシングの基礎となる、クライオプラズマ、超臨界流体プラズマの発生およびプラズマ診断を中心に行った。 クライオプラズマ研究においては、透明電極を採用した平行平板型の誘電体バリア放電クライオプラズマの、室温から20Kまでのプラズマの発生とその発光分光およびICCD測定の温度依存性測定を行った。今回の研究で、ガス温度78K以下の温度領域についてクライオプラズマの自己組織化パターンの観察に新たに成功した。これはガス種(酸素、窒素、水蒸気、ヘリウムなど)の変化や印加電圧の依存性違いから先行研究におけるものとは発生の原因が異なると考えられる。 一方、超臨界流体プラズマ研究においては、メッシュ電極を採用した誘電体バリア放電、および、ナノパルス(パルス幅100ns)放電によるプラズマの発生、および、発光分光測定を行った。プラズマ媒体としては、二酸化炭素、および、キセノンを用いた。また、材料プロセス反応場での密度情報、とりわけ、臨界点付近の密度揺らぎの情報を得るために、ラマン分光測定装置システムの立ち上げも行った。さらにまた、材料プロセシングの応用として、アダマンタンの合成も行った。第4のカーボンナノマテリアルとして、sp3結合を有するアダマンタンに対する期待は大きい物質であり、新しい構造の物質を含めて、その人工合成に成功した。物質の同定には、質量分析測定、顕微ラマン分光測定、などを用いた。
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