2012 Fiscal Year Annual Research Report
半導体ナノワイヤーを用いた太陽光を利用する光電気化学電極の構築
Project/Area Number |
10F00388
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
久保田 純 東京大学, 大学院・工学系研究科, 准教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Yanbo 東京大学, 大学院・工学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 光触媒 / 水分解 / 窒化物 / ナノ構造 / 助触媒 / 可視光 / 陽極酸化アルミナ / バンドギャップ |
Research Abstract |
Ta泊上に陽極酸化多孔質アルミナ膜を形成、エッチングとアンモニア気流下での窒化処理によってTa3N5のナノロッドアレーを形成し、水分解用光触媒として検討した。 X線回折、走査型電子顕微鏡(SEM)によって径、長さのそろったTa3N5のナノワイヤーが得られていることを確認した。さらに酸素生成反応を促進するためにIrO2コロイドを用いた表面修飾を行った。3電極系を用いてIrO2修飾Ta3N5ナノロッドアレーの光電気化学測定を行った。参照極にはAg/AgCl、対極にはPt線を用い、支持電解質には0.1MNa2SO4(pH 6)、光源には300W Xeランプを用いた。IrO2修飾Ta3N5ナノロッドは1.23V vs.RHEにおいて3.8mA cm-2、1.55Vvs.RHEにおいて6.7mA cm-2という非常に大きな光電流を示した。また、光電変換効率 (IPCEs)は520nmより短波長の領域において20%以上という高い値を示し、最大値は440nmにおける26%であった。以上のようにTa3N5ナノワイヤーアレーが水分解用光触媒として有望であることが確認できた。 0.5MのNa2SO4水溶液(pH 13)中において、AM1.5G光照射下、1.0V vs.RHEにおいてIrO2コロイドで表面修飾したTa3N5ナノワイヤーアレーでは、ベアの場合と比較して耐久性が優れていたものの、20分で500mAcm-2以下まで低下してしまった。一方でCo-Piで表面修飾した物は光電流値の初期値こそIrO2コロイドで表面修飾した試料と比較して低いものの、20分間の間、光電流値の顕著な低下は見られなかったことから、Ta3N5ナノロッドアレーの耐久性改善にはCo-Piを用いた表面修飾が有効であることが確認できた。
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Research Products
(1 results)